【短歌の日通信】投稿作品をお届けします(4月29日〜5月1日分)
こんばんは、短歌の日です。
たくさんの投稿作品、ありがとうございます。このメルマガでは #短歌の日 というハッシュタグをつけて投稿してくださったみなさんの短歌作品をご紹介しています。
現在『短歌ウィーク』です。短歌ウィークについて詳しくはメルマガ短歌の日通信の過去アーカイブをご覧くださいhttps://tankanohi.theletter.jp/posts/50070720-e5ae-11ed-99e8-81940d5583a2
■『#短歌の日』参加作品(4月29日)
---
密になるとはもう誰も言わなくてやっと住みやすくなるウイルス/深水遊脚💙💛
ないことにされ世界から消されてた止まない雨をもう恨まない/深水遊脚💙💛
下の句出題:さこ(砂狐)さん
トラウマを思い出した時、にゃあと言う、言ってしまう癖、人を辞めたい/塩川
死にたいを普通にわたしが声にして、普通にだれかに聞いててほしい/塩川
折り畳み傘は傘立てには立たず低身長につめたい雫/深水遊脚💙💛
四万の喉から生まれる歓声とため息の持つ整合性よ/塩川
刺すような投手の視線受け止めているのが自分じゃなくてよかった/塩川
最強と言われる選手の積み上げた時間もフィクションだったらよかった/塩川
天才と言われる選手を眺めている 意識が小さく細くなってゆく/塩川
七色の粒子飛び交い五月空雲の湧き立ち心高鳴る/Eureka
しんちゃんも今年四月で社会人もうオラなんて言ってないよね/閑漢
思さまぶちまけた色で書き殴る大好き大好きは、今日で終わり/yuko
いつだってマイナー枠のわたしにはわかんないのよきみのその愚痴/yuko
隠れても見つかりたいと思ってた絵の具を弾く白いクレヨン/高水りっか
抱き枕代わりの鞄抱きしめてお疲れ様を乗せる終電/高水りっか
結び目を解けばこんなに軽かった風に任せて進むのもいい/高水りっか
それぞれに違う普通を武器として盾として征けダイバーシティ/高水りっか
母親の顔を描いたが黒く塗る僕らを捨てたことを許せぬ/ち_い_く_ぼ
犬の絵が猫に見えても大丈夫ハチは好きだよ君は友達/ち_い_く_ぼ
クーピーが貧富を問うた昭和の世緊張走る図工の時間/一筆居士
盆栽を和歌のようだと人の言う祖父が入れ込む懸崖の松/一筆居士
青と白の色だけあるクレヨンは空と雲だけ描くためにある/MayChanchara
テキーラをショットでいく夜脳髄はサルサの国へすべて忘れて/水の眠り
指示はない、なのにみんなのお日様は赤いクレヨン丸にてんてん/たんかちゃん
戦災の悲惨さを絵で伝えると思えど線を引く手震えて/gtt0011
ヘリウムガス、綿菓子と和え物にして貴女みたいな声で話したい/稲架しじら
でも荷物積みやすいからいいでしょと前向きな君 駐車は苦手/稲架しじら
赤い花揺れる眼差し光る海すべて君との愛の一節/お由美❆
クレヨンの全色使う絵はないかクレヨンの絵を描けばいいのか/あとやく
霧雨はやがて雨へと変わるから我慢するのはもうやめにする/深水遊脚💙💛
上の句お題:さこ(砂狐)さん
キッチンの水切りカゴに置いてあるかつてお刺し身だったぬるぬる/深水遊脚💙💛
上の句お題:梓川葉さん
熱を燃やす魂叫ぶ勝利の咆哮駆け抜け轟く千靭の風となる/田中ダニエル
酒を飲み包丁をもつもんじゃないブラッドオレンジはそうじゃない/深水遊脚💙💛
黒じゃなく深い青色きみの手をきつく握って眠る夜の色/カシサキスイ
好きな色大事に使うも予備は買う折って失くしてギャン泣き未来/みすゞ
青空の一部を分けていただいてあなたの憂さを晴らしに来ました/山口絢子
明日なら大丈夫って言ったよね今日になったら明日とか言って/深水遊脚💙💛
上の句お題 鞘森天十里さん
昨晩は月もなかったようだから誰のせいにも出来ぬ振る舞い/深水遊脚💙💛
上の句お題:鞘森天十里
飛ぶ時を待っているのか綿ぼうし頭上の雲は過ぎるばかりで/ぽに
エゴサーチしては言い訳を連ねて熱を帯びたるノートパソコン/深水遊脚💙💛
下の句お題:とどさん
私には創り出せない色がある混ぜていくほど闇に近づく/何となく短歌
描くもの全て踊るか絵心に震える気持ち感情共に/田中ダニエル
事故に沈んだ手は友達を求めてる横断歩道渡りきれない/深水遊脚💙💛
下の句お題:雪の空さん
絵心にときめき走る感情に空色描く筆と化すか/田中ダニエル
真横から見るばかりでは分からない少しずらせば厚みが分かる/でんでろ3
見えているものが違うとしたり顔出来ればそれは見たくないです/でんでろ3
アレやコレ捨てて削って薄くなるしまいにゃ私捨てられないか?/でんでろ3
友達と信じていたの私だけ?見かけない君我をブロック/でんでろ3
藤の花乱れ咲くかな春の日に心洗われ真心を生むか/田中ダニエル
今持てるすべてをここに詰め込んで立ち止まらずに一歩でも前に/あかり
真っ新な色とりどりのクレヨンを握って描く果てない無限/あかり
共に見た青を還していくように空と海とを塗っていく今朝/一福千遥
すれ違う見知らぬ人の幸福が水に広がる波紋のように/猫寝入さしる
暗黒のこころに描く君色のクレヨンだけが最後の砦/futuro
自らを映す鏡のようなもの向き合うことで確かめる我/しばねこ
君のこと思い出しながら描きたいと思ったけどもう何色で描いたら/蟻
いなければ生きていけない名も知らぬ無数の人へ感謝乾杯/しばねこ
クレヨンは左手で持つ僕だった鉛筆は右人の真似して/しばねこ
ぴゅあ城を 彩り続け まる四年この月日だけ 錆びない記憶/とし
悲しみも痛みも憎しみも笑いも快楽も喜びも君となら半分こ/短歌点
ふみ出せばもう友だちには戻れないto be or not to be/五十嵐創
春の陽の木漏れ日ひらひらアスファルト小川を泳ぐ魚のように/紅
誰よりも大きい空を描いたから子のクレヨンは青が短い/カシサキスイ
いちまいの紙と画材と用意してまだ書き初めず時が来るまで/ぺんた
塀のうえ解き放たれたマトリョーシカだろう大中小の野良猫/原田 冬
あの頃の私はなんでも描けたのにどうしてなにも描けなくなった/努々
顔文字のような似顔絵「バンクシーって私の子だったのかしら?」/たわし島
ヘリウムを吸ってるような恋だからふわふわ浮いてそのまま消える/下野みかも
幾度も色を重ねてまた塗ってそれでも君に似ても似つかず/葱
4月には 背丈そろった クレヨンが 5月にはもう ハチャメチャになる/宇津帆アルマ
永遠とは短くなったクレヨン消えないでねと我儘を言う/yuni
クレヨンで絵を描くことを好いた友風の噂で休職中と/小タ
あの人の好きな色から消えていくそうして残った色がわたくし/まつのせいじ
桜色淡き春の夜道すがら恋はいかなる色ととわばや/お由美❆
ピカチュウを一番たくさん描いたから黄色が減ってる息子のクレヨン/藤本くま
堕ちてなお鞦韆、驟雨など気にも止めずに/しゅん
たんぽぽのクレヨンで描くラブレター谷間をぬけてあなたへ届け/煌咲
出前でも別に良いかと開き直るそれもまた良し先は長いし/ぴよこまめ
土曜日の朝の銀座がカオスです 用事を済ませてさっさと帰る/梓川葉
すかすかに光を通す木々が好き寄らば大樹の陰というけど/だいだい
朝イチで予約したのは空いている時間だからのはずでしたのに/梓川葉
赤じゃない色で太陽描きなさい。絵の先生に教わりました/HOTATE IWAMI
クレヨンを持てばすべてはキャンパスで広がり続ける世界のかたち/たちばな
湖へ落ちたガラスは満月の光に濡れて沈んでいった/柊琴乃
悲しげな音をたてているウチの洗濯機にも感情があり/MayChanchara
土曜日は洗濯機には憂鬱で「それ、わかる…」って地下鉄の言う/MayChanchara
箱の中残るのはいつも同じ色黄土色鼠色暗い色/📎あこちゃん📎
ネモフィラの海で遭難したらしい振り返ってもあなたがいない/糸崎そらの
コーヒーをブラックのまま飲んでみるぴりりと苦い失恋の味/月ノ華
明日の明日そのまた先に俺はいる俺の名を呼べいつかの主よ/月ノ華
泰平の言葉背負いし枸橘の花よこの世に春をもたらせ/月ノ華
似てるけど全然違うものばかり白紙に映える白いクレヨン/猫背の犬
左手にペットを飼っているようにスマートウォッチがはしゃぐ令和だ/だいだい
古代には宝石だった鉱物の粉で貴女の双眸を塗る/宇津帆アルマ
一色だけ短くなったクレヨンと隣で歌う「どんな色が好き」/三零| ᐕ)
手に入れられないものを知ってオレンジを描いた後に齧り付いた/ナルシマアンバイ
霧雨はやがて雨へと変わるからうちの布団は全滅したな/鞘森天十里
上の句出題:さこ(砂狐)さん
温もりを求めて眠る猫の下に熱を帯びたるノートパソコン/鞘森天十里
下の句出題:とどさん
断崖に一輪で咲く花のようなあなたを母と呼ぶ二人の娘/五十嵐創
昨晩は月もなかったようだから間違えたのねと母が嗤った/おもちもちこ
上の句お題:鞘森天十里さん
友達はいなくたってクレヨンはチビちて描けなくなるまで一緒/花澤あああ
空色のクレヨン1つくださいな明日は休み満月だから/落合絵美子
いつぞやの君が言い出した約束わたしと一緒に主も聞いていた/澤本佳歩
上の句のお題:雪の空さん
仲のいい夫婦でいたい私の足は布団の下で蹴られて/だいだい
土曜日のコーヒーゼリーは何もかも自由なはずの私が見える/てぃ
思い切り轟く咆哮野心持ち目的示し出陣すべし/田中ダニエル
クレヨンと共にあの日に置いて来た無垢な心と素直な自分/洞窟おでん
考えて考え抜いたその先に付会が浮かぶ筆力に泣く/澤本佳歩
上の句のお題:す↔️なさん
考えて線引くようになったとき小さき手から自由が消える/てぃ
はなれてもひとりぼっちじゃないようにほんのぺーじにおえかきをした/月ノ華
僕の色1本引いたらちがってた何色塗ればやり直せるの?/あも
誰よりも君のことなら解ってる出会う前からずっと視ていた/おもちもちこ
刑場の跡に生えてる松の木を見たことのない顔で見ている/深水遊脚💙💛
下の句出題:鞘森天十里さん
君が消えた角から伸びる細道をまっすぐ行くと稲荷があるな/深水遊脚💙💛
下の句出題:鞘森天十里さん
血飛沫の臭いが風に混ざる刹那時計を見れば午後五時ちょうど/深水遊脚💙💛
下の句出題:鞘森天十里さん
断崖が断罪の場であったこと皆の常識今は昔に/みすゞ
赤色のクレヨンだけがなくなったハートマークを描きすぎたから/たわし島
新緑を心行くまで吸い込んで妬みや嫉み乾かしてゆく/葱
平凡に年月重ね老いていくいつ逸れたんだ平坦な道/あらぴぃ
はだいろは40色あり、みどりいろは9色あり、くろいろひとつ/えびたからいち
好きなのは傷ひとつない真っ新で短くなった赤いクレヨン/とひろ🛰
息をするように短歌を詠む人だ私は今日もうんこするのだ/塩川
いま横を通り過ぎて行く人といま手の中で流れて行く人/塩川
不可侵の自嘲持ちより広場にて会おう見つけてアイコンタクト/塩川
ありがとうございましたを言いよどむ君を仲間と思っているの/塩川
負け戦だと有識者コメントを出した試合も忘れ去られて/塩川
まばたきをしたら記憶がなくなればよかった胸に手を充てている/塩川
言うことも聞くこともなく風景も記憶も消した無い爪を切る/塩川
君はまだ僕の絶望を知らない教えるものか通り過ぎる日/塩川
さようならはじめからきもちわるかったそう言って空飛ぼうとしてた/塩川
旗をふる止めに入る大人の声私は長靴の泥を気にする/塩川
降り立った夜空を仰ぐげろを吐く星の光が食堂めがけ/塩川
空腹の猫も去ったよ脱衣所にわれ泣きぬれてわれとたわむる/塩川
視点を変えてみなさいと人が言い寝返りをうつ朝四時の血よ/塩川
もうじきに脚の嗚咽をなだめつついつも遅いと、遅かったと言う/塩川
その前にひとりよがりがなおったら一度だけでいいならんであるく/塩川
毒のある人の言葉を反芻し口内炎もなかなか癒えない/奥 かすみ
画用紙が白いから白塗らなくて君の白だけずっと新品/はちわれ ฅ^•ω•^ฅ
雨上がり孤独と思う傲慢を飲み干せ傘は今日も要らない/新妻ネトラ
「オレ今日は機嫌がいい」と笑う子のこぶし我が背で太鼓の達人/くらたか湖春
もう消せと怒る貴方の燃え落ちる劣情これが報いというの/新妻ネトラ
信心を犬に食わせて袈裟を剥ぐ 不敬 お前の喉仏喰む/新妻ネトラ
固まって蓋の取れない不器用な絵の具の味を君は知らない/新妻ネトラ
ろうそくのようで消せない血の文字をそっと吹き消すあたたかな皿/新妻ネトラ
褒められてパッパカ走る馬の横豚のしっぽはチョンボリチョロリ/新妻ネトラ
いつだって遠くを望む君だからNASAより先に果てを見つける/新妻ネトラ
駆け込んだ電車のなかで咳き込んで手から溢れる己が血を見る/月ノ華
嘘だっていいのよ鏡、鏡さん真実なんてみんな醜い/新妻ネトラ
逆光も悪くはないね濃く沈む誰も知らない貴女の笑顔/新妻ネトラ
あいたたた、背中の傷は後に引くはそろそろあとがよろしいようで/新妻ネトラ
爪を切りたくなる時はいつも夜鼾を止めてみたい手のひら/深水遊脚💙💛
スロープの下へ下へ下へ落ちてゆくほんの少しだけだらしない笑顔/真朱
真っ白な殻の中では〈正常〉な鼓動が聴こえる慣れた手つきで割る/真朱
低い空見上げてもやらないこんな空東京に瓶詰めカラフルだけど同じ味/真朱
何色も塗り重なった暗闇に短い白が光をともす/鷹羽まめ
連絡をしたら負けだの「負け」ってさ逆に素直でちょっと可愛い/minam!
実はまだわかったようなふりしてるクーピークレパスクレヨンの違い/七紙でニチカ
もうだめだおしまいだって言い合って床の小麦粉かきよせ笑う/Hathu_Yuki
クレヨンで描くおひさま青い空 涙雨でも絵の中は晴れ/t.t
見たままを丁寧に塗る はみ出さぬだけなら大人でもできるけど/森内詩紋
家中で寝てばかりいた昭和の日 ねえ、みどりの日っていつだった?/えびたからいち
聞いたことない音がした暗闇を見たことのない顔で見ている/梓川葉
下の句出題:鞘森天十里さん
■『#短歌の日』参加作品(4月30日)
---
使い道不明だった白クレヨンで塗りつぶしたい空虚な過去を/宇呂田タロー
上野から白浜からと運ばれるパンダの口から零れる雫/藤本くま
でくのぼう片方の意味マリオネット糸切ればさあ自由なるのに/KYO.
便利ほど安いものは無いという祖母の曲がった現役の指/猫背の犬
クレヨンの何も塗らぬ場所輝かすために赤と黄青と緑塗る/宇津帆アルマ
行灯の長い廊下を突き当たり会田誠の湯絵と交じれり/水の眠り
もうこれで君が浸かる海からあがり瘡蓋を携えるように/ナルシマアンバイ
もうこれで終わりにすると決めたのにさよなら僕の理想とそして、/yuni
もうこれでやっと終いだな真っ白に燃え尽きたぜ灰左様なら/蟻
もうこれで羽衣のいろ薄くなりこの世に生きる足の役目と/清水水晶
as known asの略だと知りました ミスターサタンの手のakaマーク/えびたからいち
もうこれで命運尽きたそんな時這い上がる術考え笑う/ち_い_く_ぼ
もう寝るねもう会えないね今日の私よく頑張ったねよく頑張ったよ/稲架しじら
もうこれで手続きは全て終了ですお疲れそれじゃあさよならバイバイ/とひろ🛰
わが町に畑潰してバイパスが増えていくのは轢死する猫/ち_い_く_ぼ
道化師だ涙流して言う彼と薄ら笑いの彼女のピアス/ち_い_く_ぼ
大好きで今でも時々絵本読む 主人公は「ちいさなくれよん」/松本桃英
もうこれで精算済みのはずなのに今月もまだ心に傷が/ぺんた
「もうこれでお前に迷惑かけない」と思う屋上、星空の下/月ノ華
辺野古にてしゃらしゃら揺れるりぼんたち亡骸だけが埋め立てられる/えびたからいち
もうこれで止める煙草の吸い殻を増やし続ける不眠の夜に/さこ
ピエロだと涙浮かべて言う彼と薄ら笑いの彼女のピアス/ち_い_く_ぼ
もうこれで非戦はいいやと投げ捨てず再び紡ぐ平和の為に/gtt0011
もうこれで終わると思い席離れ帰ってみたら結果驚く/あとやく
「もうこれで」初句がこれならどうしても悲しい歌を詠んでしまうよ/たんかちゃん
もうこれでじゅうぶんですよありがとねもう金輪際会えませんので/閑漢
孵化したらわたくしだけに口を利くロールキャベツに包んだ鳥たち/えびたからいち
上の句出題:souko守宮さん
もうこれで一軍の日も最後かと貰う打席に渾身の一振り/藤本くま
もうこれでおしまいにして明日から違う自分の朝を目指して/kiki★
眠れずにイヤフォンつけてあきらめる寝なくたっていい音量上げよう/あらぴぃ
考えて考え抜いたその先に包丁を手にすと立ち上がる/月ノ華
返り血も怨みも流してくれるなら止まない雨をもう恨まない/月ノ華
もうこれで皆が笑顔になれるよに海の向こうへ祈りを捧ぐ/なさわご
浅はかな拙い歌が恥ならばそっと屈んで土に埋めたい/なさわご
部屋の隅蟠る影その隣自分も膝を抱えて座る/あかり
片付けて普通な顔で下山する時計を見れば午後五時ちょうど/月ノ華
変拍子だって言い張るスキップで揺れるスカート川沿いの道/高水りっか
卒業にひよりとみこが花を添え今日の主役は愛しピノ嬢/とし
ネーブルのオレンジ剥いて朝という絶望感を酸味で流す/萩原 アオイ
もうこれで幕を閉じると手折っても咲いた花びら吹き出る伽藍/むつか
筋取り終わりかザルこやまスナップえんどう旬をいただく/みすゞ
もうこれで限界決めて後を見る歪んだ感情信念浮かばれず/田中ダニエル
ベランダに打ち付ける雨洗い流せよ煙草の匂い彼の存在/みすゞ
もうこれで終わりの意味の句点だけ母親みたいにこっちを見てる/しろとも
もうこれで離れられない関係になると思って君と交わる/万象 Banshō
もうこれで大切な人が亡くなるの恐怖がへりぬ母逝きしゆえ/モンシェリモモ
会えなくたっていい'なんて思ってないでしょ?素直になろう/あも
ベルバラの女王のように散財し女王のような終焉迎え/雪の空
1年が経ったんですね既読すら付かなくなったLINEに打ち込む/何となく短歌
もうこれで突破できない壁はない君に出逢えてみなぎる勇気/futuro
ただ素直に受け止めてきた愚かさに楔打ち込むあなたに感謝/何となく短歌
別腹だ飲み会後のラーメンはその後食べるスイーツだって/小タ
もうこれですべてが終わる今終わる夜宙を砕き暗闇に入る/お由美❆
もうこれでお風呂最後と娘から女に向かうギロチン落ちた/小タ
もうこれでこの世界とはさようならどちらへ行くの光へ闇へ/しばねこ
闇よりも光に堕ちる君が好きだって僕らは闇にいたから/しばねこ
もうこれでお終いだとか決めないで決める権利は私にもある/落合絵美子
もうこれでお腹いっぱい遠慮だと勝手に誤解しないで欲しい/しばねこ
もうこれでお腹いっぱい満足な微笑みを見て幸せになる/しばねこ
カラフルに汚れた箱から飛び出したクレパスで描くあの幼稚園/ぴよこまめ
霧雨はやがて雨へと変わるから私の心の澱も溶かして/月ノ華
もうこれで言い出す私目を逸らす君の心はいつからないの?/とびら
もうこれでいいやとツイートをしたら気付いた致命的誤字/さとうきいろ
勉強しかない君と話したいこの想いいつ君に届きたい/加藤莉子
もうこれで試験よさらば幾年後嬉々と溺れる学びの海で/ぽに
午後五時の西日は黄色空は青sensibility取り戻したい/薫子
櫓を捨てて凪の月夜に導かれ漕ぎ出す二人泡になるまで/新新新
べつばらのそれだけなのに立ち止まりピツとさせない気持ちゆらいで/うちゅうねこ
ff(フォルテッシモ)指でなぞれば胸の中くねくねしてる恋してなくても/真朱
もうこれで死にたいと思う今日だけど明日は必ずいい事あるさ/あづみのマルコ
もうこれでと言われしものなら身構えて次の言葉は何何何何?/Bj🪐
もうこれで桜は終わり木の下の死体もようやく役目を終える/えびたからいち
つぶやきつつタイムラインを確かめず師匠と真逆のことを言いをり/鞘森天十里
上の句出題:とどさん
別室へどうぞと言われついてゆくちょっと恐怖なバイト面接/うちゅうねこ
もうこれで心残りなく諦める届かなかった夢に乾杯/t.t
もうこれで忘れるのもうこれ以上苦しめないでこの恋心/t.t
兄さんが望んで行った隠世(かくりよ)は信じたままの世界でしたか/鞘森天十里
下の句出題:深水遊脚さん
ヘタをとる手を赤く染めまた一つイチゴ好きの幼子が待つ/ぴよこまめ
ベランダから見える夕陽の色は愛の色だと君は言う/沢井港一
もうこれで終わりにしてねと手切れ金私だったらおいくらかしら/HOTATE IWAMI
もうこれで続き次週のアニメ見てED後に尺残るうれしさ/宇津帆アルマ
もうこれでやりきったなと思ったが勘違いだとすぐ思いしる/とし
もうこれで気持ちの整理ついたかな行動力はあなたの強み/煌咲
もうこれで今日のちくわぶ終わりですいってらっしゃい関西赴任/洞窟おでん
もうこれで十分でしょうと言われても欲張りだからきみが足りない/高水りっか
常温の水ならあります飲みますかあと人肌の血もありますが/鞘森天十里
上の句出題:梓川葉さん
薔薇の花抱えてふいに飛び出した目の前にある段差気付かず/鞘森天十里
上の句出題:雪の空さん
にゃんにゃんと可愛い声で擦り寄って餌なきを知り威嚇して逃ぐ/鞘森天十里
上の句出題:基維ひなたさん
福引で西瓜丸ごと当たれども買った包丁もう錆びてるな/鞘森天十里
下の句出題:雪の空さん
彼女ではないけどお気に入り?私都合のいい時呼んだらいいわ/萩原 アオイ
もうこれでおしまいだよね本当に本当だよねチューブをしぼる/あら野草
ベランダに背中ならべて光合成しながら語る恋のことなど/遠理
薔薇の花抱えてふいに飛び出した左手から鳴るクラクション音/月ノ華
上の句出題:雪の空さん
屋上は誰も来ないし晴れてるし人生最後の煙草を点ける/月ノ華
上の句出題:鞘森天十里さん
常温の水ならあります飲みますか変な味がする? 自己責任です/月ノ華
上の句出題:梓川葉さん
せめてもの救いであれば良いけれど呟く先に広がる血だまり/月ノ華
上の句出題:鞘森天十里さん
ひらがなの雨がふったりやんだりしているゆきずりの人雨の匂いがしている/ゼロの紙
もうこれで四月は土に還るだろ花弁の名残なきさくらの木/綿鍋和智子
ペンギンがてちてちてちと庭を行くそれを眺める我が夫かな/月ノ華
今もまだ勝手に好きなままごめん。この週末もきみのことだけ/歩
眩しさはあの日の空と同じ毒誰にも言わず保存した恋/歩
見えているものだけ見てるどの朝に架かった虹もきみは知らない/歩
抜け出せず悲しみ溜めたなみだ玉カランコロンとラムネの中に/奥 かすみ
もういっそ出会わなければ青空はあの日もらった笑顔の比喩で/歩
でもどうせそれも結局うわべでしょ泣いているとか決めつけてるし/深水遊脚💙💛
上の句お題:す↔なさん
ベニヤ板工作人の形作る喧嘩の仕方息子に教え/ち_い_く_ぼ
ペコペコと押して潰してアルミ缶来ないあなたを責めているよう/ち_い_く_ぼ
もうこれで終わりにしたい就活早く合格もらえたらいいな/KYO.
見つめないで、関わらないで、触れないで、のバリケードの中は独りぼっちだ/真朱
ペンだこと無縁な世の中味気なくまあ悪筆も個性だったと/小タ
会うだけの数の方程式にかけられるXのまんま、ほおっておいて!/真朱
もうこれで会えなくなるという時は思わせぶりなこと言わないで/何となく短歌
休肝日心ユラユラぐらついてよく働いたもん許すよワタシ/あらぴぃ
ペンタゴンの一角にあるトイレでは夜ごと男女がタンゴを踊る/フィボナッチ
もうこれで終わりだ行くよ店を出た振り返らずにでも見えていた/とし
bayfm流れる車内に祖母といて東京なんて遠くてやだよ/高水りっか
薔薇の花抱えてふいに飛び出した君の右から左折の車が/鞘森天十里
上の句お題:雪の空さん
もうこれで二度と交わることのない人生でしょう、君に幸あれ/脆弱
違う人時を合わすの難しいすり減る量人より多い/KYO.
入り口のガラスに映るわが影に手を振られきゅ、と心臓跳ねる/月ノ華
上の句出題:深水遊脚さん
ペダルから足を離して慣性の法則を知る夕暮れの坂/高水りっか
「でもどうせそれも結局うわべでしょ?」銃を突きつけニヤリと嗤う/月ノ華
上の句出題:基維ひなたさん
ベーカー街にホームズ氏宅を訪ねればクロワッサンでもてなされたり/フィボナッチ
もうこれでお開きですと父が言い養護施設の扉が開く/フィボナッチ
化粧しない日を触りながら歌いましょう『このままでいいよ』精一杯なら/真朱
もうこれでデザートかなと思ったら肉料理が出たお任せコース/📎あこちゃん📎
もうこれで現役終えてひと回り若い子たちにどう映ってる/とし
もうこれで何度目かになる引退作を白けながらもジブリ待つ性/七紙でニチカ
叶えない恋も詰めてしまったせい捨てれなかったスクールバッグ/歩
運命じゃなくて描き足す赤い糸横顔ばかり見てた気がする/歩
もうこれで終わりにする。(できないけど)どの空見てもきみ想うけど/歩
ひっそりと佇んでいたそのカフェはぬくもりをさらりとおいていた/Hathu_Yuki
もうこれで舘ひろしには負けたんやでも若い子に若さを貰う/とし
敵「おばんです なにかごようで ちぃとまち」俺「敵の幹部のしゃべりがすごい」/KYO.
もうこれで書くことはない恋文の最後の一行ずっと抱いてる/一福千遥
ペアルック一つの傘におさまってペトリコールの中へ駆け出す/一筆居士
もうこれで最後と言って半袋完食よぎるハッピーターン/一筆居士
雨上がり忘れた頃の一雫襟首に落ち空に映ゆ藤/一筆居士
ベガのうた鳥にせがまれ溢れだすキセルのけむり金銀砂子/原田 冬
ページ繰るあなたの指先美しく声をかけたの友になろうと/ぴよこまめ
雫舞う桜の季節胴上げをされたあの日は遠くなりけり/KYO.
昨晩は月もなかったようだからついに地球も消えはじめてる/お由美❆
上の句出題:鞘森天十里さん
ペットらの瞳の野性フラッシュは無邪気に暴く余計なことを/原田 冬
地下室を埋めてやる的な発想であの空のように摑めないブルー/真朱
少女A裸足で行けるところだけ渡っていくの決まっているの/真朱
「まだ青い」チープな服に着替えたらそう言ってよね、取り柄ないから/真朱
感傷的な一日の終わりに口づけをまだ残ってた、○つけてあげる/真朱
もうこれで会えないなんて俺はイヤ引越しするお隣さんの犬/蟻
もうこれでおしまいだから幼子に念を押しても「もういっかい!」/みすゞ
ペダル漕げ世界全てを早送り目指す未来は自力で掴む/みすゞ
小物にはお気に入り入れ次々に増えて並べて鞄大好き/kiki★
もうこれでおのれいじめず生きてける?学び舎といふ箱から卒業/柳田ぽかぱん
■『#短歌の日』参加作品(5月1日)
---
もうこれで始めちまおう まだ俺の恋が勝つとは限らないけど/森内詩紋
もうこれで終わりにしようと言う君の手を離さない蜘蛛の囲を張る/碧乃 そら
ペン握り思い出せずにスマホ見る国語の先生泣いてるやろな/こひらみかん
導いてエトワール視線集めて煌めくの君の夜空、呼び声聞こえる大団円/雨庭
もうこれでおしまいにしよう弱虫の私とあなたのやわらかな嘘/とうこ
本当は空に輝きたかったの目が合う舞台のこちらとあちら/とひろ🛰
入り口のガラスに映るわが影に寄り添う様に写るスナイパー/お由美❆
上の句出題:深水遊脚さん
シリウスをひとつ増やせる輝きが菩薩のごとくステージにいる/たわし島
ぺらりと本めくり待ちわびる母の声字は読めなくても感じるぬくもり/稲架しじら
光には隠しきれない影があり飲み込まれたら戻れない道/ち_い_く_ぼ
「インディーズ時代は本当に大変で」通ったバ先の解体工事/稲架しじら
舞台などなくても君が微笑めばスポットライトにこの目は眩む/つぐみざき あさひ
冷静に見れば冴えないおじさんがギターを持てば歓声の渦/ち_い_く_ぼ
太陽も恒星のひとつに過ぎなくて無限にあるのは想いくらいだ/つぐみざき あさひ
もうこれで赦して息をさせてもう気付いたら遺棄した僕だらけ/S
配管工赤帽子キャラに頭突きする だんだんなんか簡単になったん/えびたからいち
風呂上がり冷凍庫から赤い箱当たり見つけてLINEを開く/鷹羽まめ
だますなら騙し続けて欲しかったそれが出来ないあなたニセモノ/閑漢
日常の生活感を持たせたらあっという間に冷める憧れ/閑漢
誕生日多くの人に祝われるほんとは君の言葉が欲しい/ち_い_く_ぼ
中の人 たぶん別人 カメラ向け 生まれる架空の あなたに逢いたい/宇津帆アルマ
暗闇の中に一筋光差すこの人がいてみんな幸せ/あとやく
放課後へ走り出てゆく君たちは次のいただき目指して光れ/みすゞ
ポスターに軍用機等と映る顔あこがれ煽り崖に追い詰め/gtt0011
遠き者、届かぬ者と諦める?それでも放つ打ち上げ花火/宇呂田タロー
食べてへん首振る顔に突きつける証拠動画にまんまるお目め/こひらみかん
入所して2週間経ち初めての笑顔にこちらは目元が潤み/こひらみかん
新しく入所し初の入浴介護話し込みすぎてのぼせる寸前/こひらみかん
洗濯機開けて固まり一度閉めポリマー溶かす術を思い出す/こひらみかん
生理きてため息ついた朝食のテレビで流れる救えぬ命/こひらみかん
冬空に白い息吐く早朝の開院時刻に無言の行列/こひらみかん
身体老い「生きてていい?」と聞く涙目に声を荒げて肯定す/こひらみかん
にゃんにゃんと可愛い声で擦り寄ってくるザーサイの処遇に困る/基維ひなた
上の句出題:本人
メーデーです晴れた五月の青空に吾とアンタは今日も働く/あらぴぃ
由来はね航海士名採掘場笑顔集まる花形空間/あも
決まってる生まれる前から'輝く'と素質と努力唯一無二だ/あも
輝いていたいなほんとそれだけで愛されたいなわたしを見てて/みや⚡水也💙
輝きは夜空の中に留まらず僕の胸にも静かに落ちて/猫寝入さしる
分裂す話題のアイドル他人事訪問先にて利用者号泣/こひらみかん
吟味する次のお風呂の着替え準備今日の私はスタイリスト/こひらみかん
先立たれ認知症進む方多く傷つかぬために守られている/こひらみかん
からあげになる運命の鳥たちはサプリばかりを摂取している/えびたからいち
下の句出題:鞘森天十里さん
知り合いにホロスコープを見てもらう推しとの相性だいたい事故る/月ノ華
月じゃない一番星になりたくて僕らは今日ももがいてるんだ/月ノ華
光に焦がれて飛び込んだ空でこの道を照らす友の隣で/月ノ華
一軍でキラキラしてるあの彼の妹が言う「遠いから良い」/たんかちゃん
キラキラとひかるとおくの存在がいつもわたしを生かしてくれる/余白です
久々の買い物同行噛み締める選べる幸せあと何年か/こひらみかん
飛んでくる拳と足避け湯船へと顔は緩んで「気持ちええわぁ」/こひらみかん
数週間拒否した方を風呂に入れ帰るなり拍手英雄の帰還/こひらみかん
社長さんホームレスさん新地のママ老人ホームじゃ皆一緒/こひらみかん
洗濯機家にきた時は嬉しくてそう話す方はもうすぐ百歳/こひらみかん
君のため真夜に紅茶を淹れること祈りにも似てやめるのこわい/souko 守宮
5階席豆粒みたいな君めがけ赤ペンライト必死で振りぬ/葱
ミーハーも生まれ持っての才能よ。ジュリーよりもねトッポが好きで/HOTATE IWAMI
憧れの君との会話嬉しくて夜空の星を掴んだ思い/futuro
火星での暮らしはいかが?君のBoogie聴いて育った吾は星の子/お由美❆
流れゆく時を奏でるオルゴール月が誘う悠久のとき/落合絵美子
ギター弾き 作詞作曲 ボーカルをみんなに届け もう旅立った/とし
足の裏何十本とトゲあれど弱き私は歩むほかなく/てぃ
描くとき12の彩り目の前に君を思うと使う水色/🎧Lily。
彗星のかけらが海へ落ちてきて咲いた光をくらげと呼びます/柊琴乃
ステージの上から何が見えますかきみが笑えば息ができない/カシサキスイ
どうしたらいいの私は慕わしい人は誰しも自殺ばかりで/五十嵐創
ご家族の差し入れに今日も辟易す期限切れ卵ゴミ箱へ/こひらみかん
五角形すっぽり入る五芒星ただしコイツは尖って刺すよ/小タ
眩しくて遠い光だ俯いていては見れないから前を見た/高水りっか
色々に千々に思えど色乱れ何の色にも思い描けず/碧 ❥ 罪の香り
居酒屋で夢を語ったあの日去り眩しい君に手は届かない/こひらみかん
ひとりでは輝きすぎていた星が手を取り合って図形になった/たわし島
地獄でも笑顔でまっすぐ生き抜いたそんな貴方が大好きでした/月ノ華
もうこれで夏に向かって一直線青葉若葉が街を彩る/とし
初恋が史実の人で何が悪いだって誰よりも魅力的でしょ?/月ノ華
もうこれで終わりにしよう君だけにとらわれて吾快楽の極み/お由美❆
コロナ禍でマスクした顔見慣れずに怯える入所者そっと寄り添い/こひらみかん
介護職在宅勤務は無理やろなぁ休憩で笑い現場に戻る/こひらみかん
どの道も抜きん出た人いるんだが人に言えない努力をしてる/とし
棚の上裁縫箱の家埃父と母とを顧みぬ吾/てぃ
雨が降る彼の言葉を口ずさむ「ぴちぴちちゃぷちゃぷらんらんらん」と/月ノ華
咳をしてひとりで一体何が悪いお一人様が性に合うだけ/月ノ華
「本好きで多喜二なんかをよく読みます」はいそこ引かない、傷つくやろが/月ノ華
生きていたいそんなささいな願いさえ叶うことなく泡と消えゆく/月ノ華
舞台上一際輝く存在が僕らの意識支配し逃がさぬ/真月陽
人工の光りを浴びる少女らの汗に煌めく夢のシリウス/さこ
あいつだけいつもピノキオ近くに来る負け確な俺はコイン貯めるわ/蟻
憧れの彼だけ見つめ過ごしてた教室の隅そよぐ春風/t.t
一陣の風過ぎ去りし路上にて踏まれたる花愛でる人あり/フィボナッチ
流れても祈る言葉をかき消され海に沈んだ愛を返して/ぽに
ベレー帽初めて買ったその時は冬のデートを想像しつつ/みゆう
ヘイ・ジュード初めて買ったレコードのまだ小学生の頃の思い出/みゆう
イヤモニが背に神さまに選ばれて歌う人には羽根が生えてる/みさきゆう
参観日昔の彼とはち合わせ下の名前でいま呼ぶのかい/お由美❆
下の句出題:深水遊脚さん
もうこれでおしまいですか一輪の花も渡せはしないのですか/藤方のんた
大空に向けて大きく手を振って一体君には何が視えるの?/月ノ華
上の句出題:さこ(砂狐)さん
少しだけチヤホヤされたいすごい人になれないことはわかってるから/さとうきいろ
静けさに燃ゆるように落ちていく炎熱に似た線香花火/田中ダニエル
星占い占うことで今を知り自分次第で未来を変える/Bj🪐
世代別つけたい番号草野球 祖父 3 父 51 息子17 コレ鉄板/みすゞ
ペンで書くごめんなさいなど知れているあなたが赦そうはずもないよね/ばあちゃん
立ち止まらないで迷わないで自分だけが全ての理由になれる/ナルシマアンバイ
ゆっくりと走る各駅停車に乗り込んで憧れのあの街行こう/松本桃英
JRだけを選んで乗り継いだいい歳だけど青春の先/まゆだま
ひとりきり知らない街で確かめる新たな自分と君への想い/えびたからいち
目の奥に誰が住んでる私の目覗きこんだはそれ知りたくて/みゆう
つい昨日衝動買いしたスニーカーあの鉄道の配色そっくり/はちわれ ฅ^•ω•^ฅ
あの人は名実ともに星になり誰も届かぬところに行った/松本桃英
芽吹く時誰かの許可など要らなくて己(おの)が魂が道標なり/緒方燕柳
僕の家族 キヌゲネズミ科キヌゲネズミ亜科に属するげっ歯類/松本桃英
芽吹く時誰かの許可など要らなくて己(おの)が魂が道標なり/緒方燕柳
ペース上げようと焦れば焦るほど夢の中では足が重くて/はちわれ ฅ^•ω•^ฅ
吹くのなら運んでおくれ偏西風黄色の礫(つぶて)にチベタンの声/あらぴぃ
へっくしょん植物たちの営みとわたしの身体も繋がっている/余白です
あと何度泣き寝の夜を明かしたらおそらの星になれるでしょうか/何となく短歌
雨もあり下から見上げる人もいて一等星は輝くのかな/しろとも
手引き書を丸暗記して来たけれどそう簡単なものではないよ/でんでろ3
下の句出題:木野喜久子さん
どこがどう 鳥山明 なんだろう「烏山朋」? 誰だよ?お前?/でんでろ3
上の句出題:木野喜久子さん
お取り寄せ 共同購入 ご相談間に合うのなら 乗っちゃおうかな/でんでろ3
下の句出題:木野喜久子さん
立ったのは立たなさそうな人の前役に立たぬが腹も立たない/でんでろ3
上の句出題:木野喜久子さん
僕のこと誰も知らない街に行く気にされないし孤独じゃないし/小タ
ギリギリのオペレーションが続きます3分でいいその子押さえて/でんでろ3
上の句出題:木野喜久子さん
反発を覚えるだけのマグネット電車を浮かしお金も浮かす/でんでろ3
上の句出題:木野喜久子さん
ああそうかそうだったのかあの略語誰かに言いたいいや知ってそう/でんでろ3
上の句出題:木野喜久子さん
ポイントを 使い忘れて いませんか選択肢ない トロッコ問題/でんでろ3
上の句出題:木野喜久子さん
主人公 影が薄くは ないですか敵の幹部の しゃべりがすごい/でんでろ3
下の句出題:木野喜久子さん
広告の幸せそうな庭いじり隣の芝も庭あればこそ/でんでろ3
上の句出題:木野喜久子さん
濾過されてきれいになった文字を読む消された汚れ行間に汲む/でんでろ3
上の句出題:木野喜久子さん
あかり消し六畳一間のドンキホーテわかってたまるかわかってたまるか/ゆりのはなこ(たまにレクどん)
暑いなあ短パンすらもなまぬるい父さん頼むブルマはやめて/でんでろ3
上の句出題:木野喜久子さん
ガラス窓開けて食パン網の上ツマミ回してバターを用意/たぬき
右に寿司左にパスタ挟み討ち前からピザが来て胸を張る/でんでろ3
下の句出題:木野喜久子さん
タダの愛、そんなんあるの?袋さえ十円取られるこの世の中に?/紅
醒めた胸焦がれる恋を灯されたきみのせいだよエストレリータ/一福千遥
メリーゴーランド巡る巡るよ赤子、女子、女、妻、母へと/小タ
宇宙人団体様で帰星中ミルクぽたぽた染めた道のり/たぬき
めぐりあい手を伸ばしたる紅の「福」来たりけるバーゲンセール/みすゞ
イミテーションのやさしさ身につけないで自分勝手な人が好きなの/真朱
メンソールのたばこはノドに残るから昨日の気持ちも消えてゆかない/真朱
ナーバスなままでいたい時だってある ねえねえ一緒に不幸になろう/真朱
きらきらとギラギラの間ぎりぎりをせめていくひとわたしのあなた/yuko
行き先を考えもせず飛び乗るは違う自分に逢える気がして/Maruma
もうやめた来るあてのない連絡に縛られないで明日は朝から/死んでるみたいに生きてる子
星纏う今の私は無敵です悪口暴力どんとこいや/柳田ぽかぱん
めりめりと伽藍の下へ根を伸ばす石榴は鬼母の留守にはじける/原田 冬
わたしだけずっと照らして抱いていてわたしのためのやさしいあなた/yuko
道挟み向かいに立った君だけが光って見えた堀北真希ちゃん/📎あこちゃん📎
月面の人類らしき面持ちで地を踏み込んだそれも一歩だ/佐倉りょう
ワガ星ヲ地球ニヒロメタ功績ニ感謝イタス/あら野草
平気だよ君が誰とも寝ようとも阻止の権利も望みでもない/朔夜
月面で眺める宇宙の青い星かつて地球と呼ばれた星を/たぬき
輝きは観るヒトの目が有ればこそごらん!ほらまた流れて消えた/森内詩紋
目を閉じて、いいって言うまで開けないで 5 4 3 2、まだダメだって/高水りっか
落ちていく記憶散らして舞い上がる鋒かがやく流星剣は/此糸むら咲
サイコロをいくつか転がし数字記入賽のみぞ知る旅になりけり/たぬき
歴史とはかくも儚く脆いものされど想いは受け継がれゆく/月ノ華
(作品ここまで)
==============================
最後までお読みいただきありがとうございました
【短歌の日通信】
『短歌の日』公式 https://kotobadia.com/tankanohi
『短歌の日』Twitter https://twitter.com/tankanohi
短歌のお祭り『短歌の日』は5月7日まで続きます。
短歌の日に参加いただいた作品のご紹介、歓迎です。新しい企画提案もお待ちしております。
短歌の日運営へのご連絡はTwitter DMもしくは tankanohi@gmail.com までお願いします。
すでに登録済みの方は こちら