【短歌の日通信】投稿作品をお届けします(5月3日分)
こんにちは、短歌の日です。
みなさん短歌投稿ありがとうございます。このメルマガでは #短歌の日 というハッシュタグをつけて投稿してくださったみなさんの短歌作品をご紹介しています。
■『#短歌の日』参加作品(5月3日)
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丁寧に君を愛すと誓ったが忙殺の日々初心が泡に/小タ
丁寧に寄り添う君を抱きしめてもう離さないふたりは誓う/futuro
この道をバーっと行ってキュッと右当てにならない現地情報/えびたからいち
丁寧に日々を紡いでいったなら丈夫で飽きぬ土台ができた/ち_い_く_ぼ
丁寧にシャツのボタンを外してく胸の青あざ見て見ぬふりで/ち_い_く_ぼ
年齢をごまかし夜の蝶となるアンバランスで所詮青虫/ち_い_く_ぼ
丁寧に紡ぐ二人の毎日は守られているあなたの傘で/さく
丁寧に繋いだ先の黄白色 ひしゃくとWの先のポラリス/えびたからいち
丁寧にあの日の手をなぞるのは怖さの中に雫を見たから/ナルシマアンバイ
丁寧に自分のことをお世話して好きな人には親切にする/閑漢
丁寧に圧しのばされた亡骸を何度もさしこむ初版の乱歩に/此糸むら咲
丁寧にドリップされたコーヒーと無音の私無縁のしずく/「ときめき」デリバリー(仮)
丁寧に回収された伏線が現実よりもよくできている/成瀬あずり
丁寧に生きてみようと決めたから駅のホームで思わず涙/落合絵美子
丁寧に仕舞った筈の心臓が君を探して彷徨い蠢く/みすゞ
丁寧に仕事を続け半世紀通過点かな春の叙勲/あとやく
礼服と哀しみ触れず過ごしきた日々の移ろい知らしむ虫食い/みすゞ
丁寧に折りたたんでくブラウスの持ち主だったひとはいないの/みや⚡水也💙
丁寧に摘んだ花びら並べゆく嫌いで終わってほしかったのに/藤方のんた
丁寧に折り目整え傘を巻く仕草まで好きずっと見ている/たんかちゃん
れんこんの穴を覗いてみたい欲彼岸の景色は美しいかしら/ばあちゃん
丁寧に紡ぐ指先思い乗せた言葉が次々放たれて/空🐦️🍀
丁寧にやって失敗する日々と適当な日々でバランスボール/山口絢子
ペアルック一つの傘におさまってペトリコールの中へ駆け出す/一筆居士
旅をして愛しの君に逢ってみて合わせてわかる顔肌心/一筆居士
METガラ名優達が勢揃いメトロポリタン名画のように/一筆居士
もう古いオーディションとかコンテストスカウトの目はSNSへ/一筆居士
ToDoのリスト作ってみたつもりとどのつまりは未達で終わり/一筆居士
文化祭キャンプファイヤー中庭で無論翌日生活指導/一筆居士
恋愛はRain Makes Rainbows連休デート連敗しても/一筆居士
丁寧に通報しても収まらぬスパムDMなんとかしてよ/一筆居士
丁寧に玉ねぎの皮むくように優しくあなたにあらわにされる/「ときめき」デリバリー(仮)
クエスチョン 五月七日は なんの日だ? 柏餅から 二日後だけど/甘衣 君彩
連休に水音高く用水路春の田んぼは休んでられない/あらぴぃ
仕事場で上司欠かさずチェックするいつも晴れない苦情の嵐/田中ダニエル
意見割れ互い譲らず散らします熱き火花そのままに疎遠なりける/田中ダニエル
丁寧に生きるのとても難しい。寧の字だって書けない程よ/HOTATE IWAMI
営業の手付きで君は守られるそして私は忘れられ行く/深水遊脚💙💛
丁寧に煮込んだイチゴのジャムが今一瞬にして吾が子の贄よ/七紙でニチカ
こぼれけり選び間違え出た言葉切望するはタイムマシーン/余白です
丁寧に引いたリップもマスカラもそのままに寝るこれが私か/月ノ華
朝食のラジオで流れるクラシックそうか世間はゴールデンウィーク/こひら みかん
丁寧に編んで作った服までも真っ赤に染まる人の肌ごと/gtt0011
忘れてた身支度整え出勤す水曜日でも祝日ダイヤ/こひら みかん
丁寧に気持ちを綴りあなたへと届ける手紙読んでください/真月陽
丁寧に手取り足取り覚えたのまだ覚えてる薔薇の折り方/国見
丁寧に隠れし執着数えてはそっとわたしが幸せになる/yuko
連作を初めて詠いイライラと流れるような空気が作れぬ/小タ
丁寧に育ててもらった花だから最後はきちんとお辞儀ができる/猫背の犬
丁寧にマスカラを塗る今日はもうあなたといても泣かない予定/カシサキスイ
丁寧に接客するも理解しないお客の考えわからないよね/田中ダニエル
昨晩は月もなかったようだから独り寂しく死んだんやろな/月ノ華
丁寧に折りたたんでく感情を解き暴いてくよこしまな恋/一福千遥
丁寧に設えられた一輪の映える皐月の薫るお茶室/閑漢
妖精の話をしようと要請が必要性を感じなかった/でんでろ3
丁寧にし続けてやるぞんざいに扱われても揺らぐことなく/しばねこ
丁寧に彫刻施し愛注ぐ祈りは届き抱擁する君/たぬき
丁寧に扱ってくれ我が心絹ごし豆腐のメンタルなれば/何となく短歌
丁寧に生きていきたいと願ってもまた包装紙が破れてしまう/さとうきいろ
丁寧に頭皮と毛根マッサージ美容に疎い私の唯一/藤本くま
丁寧にベリーとナッツヨーグルト毎日摂ってメメント・モリする/宇津帆アルマ
丁寧にお断りしたあの夏の君の告白ふと思い出す/t.t
丁寧にお取り扱いくださいね割れ物なので私の心/t.t
丁寧にお願いしてもしなくても結局あなたはあなたのままね/t.t
夕暮れのオフィス街にも初夏の風ひと息ついてベンチでアイス/あざみ
愛してる何回だって言われたい花が咲くには水と太陽/五十嵐創
今まではスルーしてきた公式垢を離れた途端フォーローする/みすゞ
丁寧に貴方の熱は融かしてく心を覆う厚い氷を/たぬき
寝ぼけ空ベランダ乾し物風に揺れ想う気持ちは鮮やかなるまま/梅えきす
丁寧に毒薬盛った皿並べあなたが食べるの待ってるところ/Bj🪐
丁寧に選んでは消す言葉たち矢印マーク灰色のまま/とびら
インフィニティ露天風呂の扉開け人倒れてる友にも見える?/ぴよこまめ
連綿の渋滞渡るモノレール動く首里城鯉のぼり揺る/宮城直
丁寧に込めた優しさ忘れない言の葉にのせ変わらない愛/煌咲
丁寧につつむ作り手の愛情そえるわたしの羊毛クリーチャー/モンシェリモモ
丁寧にお出汁をとったお味噌、塩鮭、おしんこ 朝食を摂る/おから村
差し入れのクリームブリュレと上司来ていつもの不満もどこかへ消えた/こひら みかん
丁寧にそっと突き放すささくれて心に引っかからないように/蟻
憐憫を祈りを込めた撃鉄に滲む追憶硝煙に消ゆ/日下捺稀
丁寧に触れるか触れぬかすれすれに接してたのに、ジェンガのように。/何となく短歌
丁寧にスライスリンゴ鍋にかけ香り楽しむ胸いっぱいに/たぬき
丁寧に淹れたのでしょうクリープも砂糖も粉も混ざるコーヒー/さこ
丁寧に綴じる写真に少しずつ宿る未練を断ち切るために/高水りっか
やらなくちゃいけないことが目白押し優先順位つけ抜かりなく/あも
丁寧にひとつひとつを紐解くよきっと見つかるつかむ糸口/あも
どうだっていいそんなことイタイのイタイの奴に飛んでけ/みすゞ
マイク越し千の眼の中瞬くは親鳥のよう見守る盟友/奥 かすみ
丁寧に 時間をかけて 調理した夕食食べる 彼らは一瞬/📎あこちゃん📎
好きな声耳で反復水を飲むトランキライザー代わり服用/ち_い_く_ぼ
頭痛の日毛布ゆったり握りしめ猫と握手をしている気持ち/ち_い_く_ぼ
ヘリオガバルスあるいは両性具有者(アンドロギュノス)らの太陽神経叢冷ゆる/いやしの本棚
5年後 屋根裏で須賀君が涙を忘れた虹色の髪が 西日に染まって/ゼロの紙
大丈夫。三回はらって腑に落とすじんわり溶けて効いてくるでしょ/まゆだま
お月さまがずっと私を見てるから死ぬのはやめて家に帰ろう/何となく短歌
お財布のどこかにはあるマツキヨのクーポンのように探してる自我/萩原 アオイ
変わりゆく地元見知らぬ顔になり思い出してる元恋人を/なさわご
丁寧にしたが過ぎるも負担だと仏頂面に告げられている/なさわご
また共に旅をしたいと思う人なら一緒に暮らせると思う/くらたか湖春
疲れたら寝てしまうのが一番です仕事はひとまず明日にしましょう/月ノ華
お茶会で三月うさぎがしたくらい紅茶に砂糖を入れるのが夢/月ノ華
シャボン玉こころの中はいつも雨玉虫色のエネルギー光る/Bisma
瞳(め)に映るエナメルな感じ好き好き抱きしめたならつめたいけれど/真朱
崩れてく理想郷をまた築こう、そんなこと繰り返しながらOL/真朱
木漏れ日と紫の髪そよ風に靡かせていた君の名は藤/紅
藤の花落ちていくからパラシュート君にあげようもう怖くない/紅
ささやかな美学も今じゃ笑ってる汚れた大気の中を泳いで/真朱
恋に酔う風に靡いた藤のよう歩く男女の腕の触れ合い/紅
さわやかな記憶の中の空色もムラだらけだったり、近くで見ると/真朱
オーロラの下で真っ赤なブラウスでそこまでじゃない笑顔見せてよ/原田 冬
男ぶり上がったよねと思わせる息子の成長目に見えずとも/みゆう
思い出す吹雪の夜の忌わしさ止まない雨をもう恨まない/ぴぃねぃ
一口の水を優しく嚥下する無味無臭なら前を向けるよ/小タ
丁寧にプリーツ全てにアイロンをかける背中がやけに尊い/掛 淡路
チョコチョコとねだる我が子の愛らしさ保育園から帰路の夕焼け/Bisma
菜の花も土筆も苦し春の味季節のものは良薬となる/Bisma
グミよりも紅茶に合うねプニモチの羽二重餅の奥ゆかしさよ/Bisma
月を背にペダル漕いで帰路につく風はぬるく藤の花香る/Bisma
春なのに西日が眩しい温暖化衣替えとは死語となりつつ/Bisma
突然の睡魔に体が沈みゆく揺り籠ゆれて風を見上げる/Bisma
日々楽しネフリ(Netflix)三昧韓流とお菓子片手に鬼滅に涙/Bisma
口紅に 火が付いたんだ 止まらないこの欲望が 悪戯させる/とし
しんどいなあ、お風呂もメシも明日でもできるだいじょぶ無理せず寝ちゃお/星谷麦
猫のヒゲ落とした本人ゴロにゃんと気づかないまま幸せ運ぶ/Bisma
猫のヒゲまた見つけたよ取っておこう気づかないまま幸せ運ぶ/Bisma
実家にて母とコーヒー森羅万象悩みは小さき話は尽きぬ/Bisma
挿し木から根付いた花よペチュニアねささやかな園芸笑顔で水やり/Bisma
青空に溶け込むヒバリ姿なし朗らかな声春を告げたし/Bisma
「お腹すいた」「手伝ったるで」と息子たち三人で作る日々の夕食/Bisma
追いついた笑顔交わして手を繋ぐ駅に着くまでゆっくり歩こう/Bisma
雨宿り堂の中から地域猫 なき声かすみ闇に消えゆく/Bisma
音漏れでイントロクイズする車内手に取る本にヒント隠され/ち_い_く_ぼ
カッコ良くしてばかりだと鎧増え 中身がいつか空洞になりそう/Bisma
目を覚ましペロリコールに呼応する 触手をのばす生命の証/Bisma
地雷踏み今更ながら逃げられず寸止めのあととどめ刺される/Bisma
歴代の上司の口ぐせ「知らんけど」私ら全て知ってますけど/Bisma
保育園熱出たコール急ぎ足 冷えピタ貼った息子をハグする/Bisma
着々と手続き進みサインする 狭小だけど駅チカ物件/Bisma
このバスが 横転したら 受け身取る そんな妄想 杞憂に終われ!/Bisma
中学で弁当作り苦痛でも嫌と言えない背中見てたら/Bisma
都会でも少し脇には山河あり多くの人が吸い寄せられる/とし
隕石が当たり目玉は飛び出たが月の裏側見られたのだし/原田 冬
丁寧に鋏で切って棄てました伝えないままの言葉の束を/サイ
逸材を見抜けぬ顧問見返した エースに化けたママさんバレー/Bisma
今日くらい ゆっくりしようと ほざいたな 今なら言える一人で帰れ/Bisma
すれ違う角度が少しズレた時 愛の羽音がささやきはじめる/Bisma
真夜中の足もと照らす外光は月と交差し安らぎもたらす/Bisma
属さないだけどホントは属せない猫にたとえて説明してみた/Bisma
あの頃は誰にも言えず低調で傷がつく度顔を無くした/Bisma
岸辺での夜の読書は海を超え戸惑いながら舟に下り立つ/Bisma
ひとりでもすっくと立てた充電期 赤から青へ はじめの一歩/Bisma
丁寧に書いたつもりの意見書は思い溢れた心の迷い/とし
波の音。寄せては返す、この日々もじきに遠のく穏やかに往く/🐰日下 一行*🦋📌
丁寧に磨いた爪が桃色に光る朝5時静かな渚/森内詩紋
ちちんぷいくちびるに歌をのせたなら風よふけふけ歌声響け/日下 一行
同じ服着た人見つけやっぱりなUNIQLOだからとつぶやいてみる/📎あこちゃん📎
君にだけ見せたい短歌ばかり増え大事にとってある宝物/紅
おはようと年五日だけ母に言う遠く離れた親不孝者/小タ
追いかけても 君いつも気にならない 地味な私だから見たくない/加藤莉子
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