【短歌の日通信】投稿作品をお届けします(4月18日〜22日分)
こんばんは、短歌の日です。
たくさんの投稿作品、ありがとうございます。このメルマガでは #短歌の日 というハッシュタグをつけて投稿してくださったみなさんの短歌作品をご紹介しています。短歌の日はたくさんの参加者のみなさんのご協力によって成り立っている企画です。短歌の日公式Twitterアカウント https://twitter.com/tankanohi からさまざまな短歌企画の情報を発信しておりますのでメルマガと合わせてぜひフォローお願いいたします。
■『#短歌の日』参加作品(4月18日)
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愛だとはとても呼べぬほど切ないものでしたどうか嗤ってくれ/柳楽やぎお
思い出のふちにかかる橋は脆い君の横顔までももたない/柳楽やぎお
大切に育てた愛で咲かせよう蕾のままの憧れの花/futuro
まださほど遠くもない春のうらら独り歩いた道を辿れば/柳楽やぎお
頭には甘い悪夢としてあなた、寝ても覚めても巣食い続ける/河岸景都
忘れてしまったあの頃取り立てて素直にその顔を見ていたい/ナルシマアンバイ
剣戟をふるうとはまさにこのことああ言やこうののべつまくなし/柳楽やぎお
罪悪と言い表した文豪に憧れこころを潰す、快楽/透明
「た」押すたび予測変換に現れる君の名前をリセットしたよ/鷹羽まめ
無意識にいつもこの目が探してるお買い得品割引シール/📎あこちゃん📎
1000kmの両片想いに終止符を。打ちたかった、打てなかった、/鷹羽まめ
最高の無駄遣いした一日は視線と指を絡めただけで/たんかちゃん
もの思ふキミいやそれは僕がやね、テレパシーが使えたからやで/清水水晶
いつもより支度に心おどるのは君のためだと早く伝えたい/鷹羽まめ
重大なバクが検出されましたどうして微笑むのですか博士/つぐみざき あさひ
すばしこい雀の丸さ手の中で固めるために拝む真似して/清水水晶
透明な声に誘われ気付いたら密かに抱く君への想い/futuro
憧れて背伸びするほど綻んで実らなかったそれで良かった/薫子
正直な物言いすぎて少しだけ頼りないけどあなたが好きだ/藤本くま
沫雪の友へあなたがいたことを証明するため花は咲きます/早朝
浮腫んだ目重い身体を引きずって弱い私をノックアウトす/ち_い_く_ぼ
すばしこいねずみの母子さあ下見運動会はこの家でする/ち_い_く_ぼ
先輩はいつも私に飴くれる子ども扱い笑顔で返す/ち_い_く_ぼ
思い出の連れ込み宿は壊されてマンションが建ちファミリー出入り/ち_い_く_ぼ
大きくて少し雑だけど整ってる文字が大好きもっと見せてよ/瓶覗
「この辺も葉桜になった」と君に言いたい他の誰にでもなく/ぶぎょう
価値観も違うし嫌なとこもあるでも僕は君じゃないと嫌だ/ぶぎょう
最高だもう会わないと決めた時狙ったような土砂降りの雨/あずり
会いたくて笑ってくれたら嬉しくて約束なんてなくても良くて/ぶぎょう
キスしたら魔法が解ける約束を守れなかったきみは悪い子/あずり
たまに会う時間を僕にくれないか君に彼氏がいたっていいさ/ぶぎょう
群鳥の群れ立ち来たる椋鳥に無策の街の胸糞悪し/一筆居士
すばしこい黒い悪魔と戦うも冷蔵庫裏追撃不能/一筆居士
忘れたい忘れられない忘れない君の温もり君の優しさ/ゆーき
幸せがいいです私がさみしくて死んでも君が幸せがいい/萩原 アオイ
玉ねぎのスライスみたいなもんでしょう透き通ってて少し辛くて/萩原 アオイ
ねぇロミオジュリエット聞く窓際で会えない日々の長さ悲しむ/あとやく
子供達綿毛携え駆け巡る笑い歌声岩木に響く/田中ダニエル
手に持った指輪の箱にまたナミダ地雷で去った人に贈れず/gtt0011
轟々と燃える息継ぎできぬほど酸素は君の口からもらう/tomotin
昂る声燃ゆる炎熱恋は険しく壁となるかな貫くは心なり/田中ダニエル
紫の呪鬼にて凍てつく場破壊せしめん兵士の束か/田中ダニエル
憧れか尊敬はたまた崇拝か魂の試練愛になるまで/梓川葉
何回も振られたって好きだもの諦めないわ振り向くまでは/童夢☆彡
身体(しんたい)が他人に影響される謎目が合うだけで乱れる心拍/花澤あああ
蓮華草心やすらぐ春の陽に浮かび上がるは君の横顔/高遠
すばしこい モヒカンスタイル 低く飛ぶひばり御夫妻 春の巣作り/ぴぃねぃ
あの夜は理解できずに苦しんだ思い返すとあの気持ちこそ/とびら
心まで高く翔び立て弾け翔べ君の隣で笑っていたいと/高遠
思い出の修復作業細切れの言葉を二人で繋げ合うこと/花時雨ゆら
無人島ポケット探るヒガシマルうどんスープがある生きられる/原田 冬
あの人があの子を見つめたその瞳五臓六腑が抉られました/HOTATE IWAMI
すばしこい想いをメモに捕まえて想いのコピペで恋文紡ぐ/とびら
好きだよ、に、ありがとうとだけ言うきみの心をさらってしまいたいのに/カシサキスイ
これなのか確信のない愛だから直接君に確かめたくて/落合絵美子
少しだけ視線をくださいタブレットの通知よりしずかな僕の気持ちに/此糸むら咲
絶対に会えないひとを好きになるたとえばフジファブリックの志村/カシサキスイ
咲き誇る心共なる日傘して荊棘の香りほのかに漂う/田中ダニエル
思い出の歌を聴かせてMDに君が入れてたBUMP OF CHICKEN/コズミックわパ
百年後わたしのことを気にかけてくれたらいいなと白百合の露/さとうきいろ
この気持ち上手く言葉にできなくて大好きな歌を君に贈るよ/📎あこちゃん📎
横顔を見てるだけでは足りなくて酔ったふりして小指で触れた/葱
思い出のなみだの色を知っているきみも見たはず七色のそれ/歩
ともだちでいたかった春永遠はないと知らないままだった冬/みや⚡水也💙
目があって肌がふれあい微笑まれ全ての始まりかけ違いから/アルト
だらしなく欠点ばかり粗探し目が離せない麗しの君/アルト
じゃあまたね言えない二人公園のベンチでずっと手を繋いでる/t.t
化け物を心の檻に閉じ込めて或る人でなしが人として暮らす/宇津帆アルマ
思い出の裏に隠したガラス片時折なぞってきっちり痛い/奥 かすみ
不浄だと天使がイヴをそそのかす禁断の実をパンドラの箱へ/アルト
咲く花の美しきそのエナジーに背中押されて想い告げよう/イマムラ・コー
「食べ姿なんか良いね!」と笑う君あの辺りから太り始めた/柳田ぽかぱん
生業と割り切り酌を交わせども寄り添う夜鷹空より落つる/アルト
思い出の潮のにおいとガラス片のみこんだ声あの時と呼び/へそ天
思い出のほとんどが美化されていくこの雨もきっと雪へと変わる/猫背の犬
登校が楽しくなったその日からキミに出会うと胸が苦しい/洞窟おでん
狂おしくおでんと酒を求むなら洞窟おでんで愛を語ろう/ぴぃねぃ
目が合うの怖くてそっと目を伏せただけどやっぱり目が離せない/Tomoko
見送って何も言えずに曇りがち「月が綺麗」と見えずも慕う/アルト
ハチミツの甘い匂いを探し出し花の向こうにあなたがいたの/高遠
会えぬから長く話して気づかずにギガが足りない顔が見れない/アルト
きみに会う日のためだけのコスメとか香水が減る嬉しさのこと/とひろ🛰
すれ違う過去のあなたを懐かしみ「行くよ」と言われ違う背を追う/アルト
太陽と月の温度を行き来する私と宇宙を旅してほしい/薫子
悠々とアヒル優雅に現れて指は口ばしガーガーいたね/kiki★
猛犬の不意打ちにあい一目散鈴木以外は全員無事だ/澤田悠生
ほろ酔いで甘える胸に鼓動聞く飲んでいるのはノンアルだけど/萩原 アオイ
仲良しでうれしい(うそだ)これ以上望めばきっと壊れてしまう/高水りっか
夢一夜祈り伝わば宵闇の指折り二夜また会えますか/ひとひと
思い出の場所ねと君が言うここはたぶん僕とは行ってないですね/花澤あああ
ほろ酔いで見上げた空は涙雲手にしたブーケに罪はなけれど/みすゞ
ほろ酔いでいつもより饒舌なきみ何度も好きだと言っていいのよ/下野みかも
指先が触れない距離で隣り合い静かに本を読む雨の昼間/下野みかも
油性ペンで書いた名前が消える前はけなくなる靴成長を知る/みすゞ
「すごいね」と褒められるより「莫迦だな」と優しい声で叱ってほしい/葱
カフェインで頑張れるってのは幻想だまどろみだけが救済なのにね/紅之介
見つめる目プリズム通し増幅し彩り与え輝くあなた/アルト
碧眼の青年はしもてカレー食ふ木もれ日やさし神宮のもり/五十嵐創
早鐘の鼓動が告げるひとひとりあるそのことのあまさに惑う/一福千遥
すばしこい帰り支度を察知した暴れん坊が園駆け回る/みすゞ
湯葉のよにうっすら膜が張っているそれを剥がして重ねる建前/ち_い_く_ぼ
ほろ酔いで歌うカラオケ過ぎた日の恋のかさぶた剥がすいきおい/ち_い_く_ぼ
夜桜を見て君想う切なくてこぼれる涙花びらになる/ととまる
遠くから羽化を見ているヒメスミレ花咲かずとも春にときめく/えびらい
ほろ酔いで気持ち伝えてズルいかなかわされたってお酒のせいよ/小タ
やくそくの小指圧し折り火を点けて吸うと喉には爪が刺さった/塩川
湯に入り水の中にてユラユラと癒してくれるオブジェクラゲで/小タ
ほろ酔いでとろとろ歩く今日もまた二日酔いにはなれそうにない/えびらい
ゆるさないこんなに生きてまだこんなところで寝てるわたしのれきし/塩川
ほろ酔いで漏らす程度の本音なら日頃も口に出す方がよく/何となく短歌
この愛しさが重すぎた息もできなくて逃げなくなるどうしよう/加藤莉子
夕焼けが闇へと変わるその前の空のグラデーション見つつカレー混ぜる/📎あこちゃん📎
ゆっくりと滅びに向かうこの星の赤い夕日がこんなにきれい/高水りっか
ほろ酔いで打ち明けてみてへべれけの君が忘れてノーカンとする/高水りっか
失うことのない世界で君は花を手向けてくれたのだろうか/アルト
Sparking!君に出会えた喜びに変でもなんでもどっちでもいい/あら野草
むせかえる草の匂いを吸い込んで脳に花咲け春の力/アサコル
手をつなぐ誤解されたら困るよね?困らないから強く握った/しばねこ
タンポポに息吹きかける事かもしれぬビッグバンと宇宙と命/Nowsiika
彼の歌集胸に抱きて逢ひみれば四十三番胸に響けり/Makana
つたなくも言の葉尽くし戯れば一人で見れぬ景色広がる/Makana
■『#短歌の日』参加作品(4月19日)
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壁にもたれたまま何年だろう?シワのスカートは振り返らずに/ナルシマアンバイ
裾口をどっちに向けるか争った君は居ないさテニスの日だね/七紙でニチカ
ワイシャツがたくさんあって選べない支える君も増える一方/futuro
ダジャレですこの種の短歌は頭使わずハンガー出たのでイヤンバンカー/ケラノマエ
あの日から先延ばしにしてた君の部屋着を洗い季節は変わる/ぶぎょう
思い出の場所がここには多すぎてただ過ぎるのを待っている春/ぶぎょう
きっとまた誰かを好きになるだろうずっとあなたを好きでいたいよ/ぶぎょう
冬物の衣料を出して吊り降ろすハンガーいくつあればいいのか/あとやく
以前まで庭でTシャツ干したのに今は地下壕まだ立ち去れず/gtt0011
クリーニングから帰ってきたコートにあなたからもらったピアスの片方/ひとりごと
君想い途方に暮れて投げる匙一人で出来ぬ故に焦がれて/猫寝入さしる
傾いて掛かったハンガーサンルームここにも夢が詰まっていたのに/出陣もちたろう
これもまた置かれた場所で咲く例地にありてなお八重を保てる/何となく短歌
どれ着よう?天気予報とにらめっこクローゼットと毎朝会議/三零| ᐕ)
衣替え毎年足りぬハンガーを諦め続け気が付けば、梅雨/落合絵美子
伝えようもしも来世があるとしてヒグマだったらハグもできない/ぴぃねぃ
「あの人は」と脱ぎ捨てられた服を拾う声やわらかく上着を撫でる/みすゞ
何度でも行きつ戻りつ囚われるそのやり口をわかっていても/みすゞ
スーツ着て今日の面接挑みます赤いネクタイ勝負をかける/futuro
ごわごわに育ってしまった豆苗に自己犠牲のような胡麻ドレのコク/萩原 アオイ
朝陽浴び白く輝く君のシャツ見えないようにまた仕舞い込む/高遠
あれこれと言い争いは延長に何を置くかと新しい部屋/アルト
ワイヤーを伸ばし形変えハンガーがDIYで作品になる/📎あこちゃん📎
草芽吹き春と緑が押し寄せて服が決まらず弁当忘れ/とびら
撫で肩の男のシャツにハンガーの跡くっきりと二の腕あたり/たんかちゃん
送迎の車で流るK-POPマネスキンへ変えわたしに返る/水の眠り
湯婆婆の大顔面で塞ぎたい世のしがらみの流入口を/ねこんでるねこたま
まったくの他人と知ってて純ちゃん、と声をかけたりなんかして ばか/萩原 アオイ
中1のSSサイズの学ランがハンガー掛かっていつまでもいる/HOTATE IWAMI
すれ違う人波のなか会釈する解放されたる口元涼し/みすゞ
あの人もあそこにもほら指を指す何度言ってもアイスはダメよ/とびら
親になり言われて気付く気遣いで愛されていたことに気がつく/とびら
新聞を読んで数える良いニュースうんざりするほどあったらいいのに/いちぞう
掛けやすいフックに服は掛けられてついにぽきりと折れてしまった/藤本くま
「1年間着なかった服は棄てること」というルールは棄てたハッピー!/さとうきいろ
今はもう、衣紋掛けとは言わないねそう言う貴方にそのままでいて/とひろ🛰
遠距離になった今直ぐしたいことビデオ通話で距離を縮める/とし
新品も閉じ込められて陽の目見ず使えるものはリユースしよう/とし
忘れ去り気にも留めない者たちも欲しくて買った思いだしたよ/とし
「すこしだけ洋服がきつくなったから」飛び降りるにはじゅうぶんでした/萩原 アオイ
残されたもう半分のハンガーがクローゼットの広さを嘆く/国見
丁寧に淹れる珈琲 したいことつぎつぎ浮かぶふわふわ消える/歩
ほろ酔いで今日の喧嘩はチャラにして手を繋ぎたいやさしい気持ち/一筆居士
選挙カー 見向きもしないしましまの靴下の方がよっぽど明るい/夏西マグマ
夢見寝の湯上がりの君浴衣襟揺れる思いで指先を差す/一筆居士
えもんかけ 衣紋掛けと書き 服の紋 誰より綺麗に 広げて見せる/宇津帆アルマ
拙者にて及ばぬ恋に己恥慰めざる若人礼に及ばず/田中ダニエル
夕暮れの烏歌いて天染まり帰り際なる夕食の支度/田中ダニエル
帰り道壊れたハンガー垣間見て烏の部品持ち帰るかな/田中ダニエル
ほろ酔いで女口説くか我が心人を満足させぬ恥なり/田中ダニエル
ハンガーにかけたTシャツ初夏の風洗濯日和青空の下/t.t
インバネス着せかけられるゆるやかな雨のまにまにオリーブ揺れる/此糸むら咲
繁華街無口な人の往来に一人溶け込む自由な世界/とし
今日君は僕の知らない服を着て誰と会ったの?誰と会ったの?/花澤あああ
ほろ酔いでDancelessonTakeoff寝落ちして見る夢は渋谷へぴぃねぃ/ぴぃねぃ
私には忘れられない短歌ありハンガーを見て思い出す歌/kiki★
吾が恋ふる峰も黄葉と照れ染まる過ぎて歸へらぬ君ぞ恋ひしき/月草偲津久
連作短歌『秋も往にき』『秋の暮、冬のけはひを感ずる夜半に亡き人を偲びて詠める歌三首』
恋ひしくは君の言葉や情なるいまは燕の往ぬ秋なれば/月草偲津久
連作短歌『秋も往にき』
黄葉過ぐ君が憩いし峰策め雪降るまへに歸へれ吾が辺に/月草偲津久
連作短歌『秋も往にき』
礼服をクリーニング屋へ取りに行く日常向かうスイッチ入れる/ち_い_く_ぼ
もう寝てて今日の失敗後悔も吊り下げ仕舞って見ないフリする/柳田ぽかぱん
「おはよう」を「おは」と略せる距離感の君とは用が無くても会える/猫背の犬
透き通るほどに希薄な存在で漂うように生きたかったの/何となく短歌
透き通る瞳に映るものすべて慈しむ人に出逢ってしまった/何となく短歌
透き通る滴こぼれる自分でも理解できない想い抱えて/何となく短歌
透き通る蒼い空気を吸い込んで懲罰のような朝が始まる/何となく短歌
唐揚げは苦手後処理面倒で君の笑顔に負けてまた揚げ/柳田ぽかぱん
ほろ酔いで見やる世界は少しだけ嬉しい色でスキップしている/柳田ぽかぱん
ええそうですそんな名前でやっていたこともあります昔のことです/萩原 アオイ
ほろ酔いで丁度良い心地よいちょっと話そ。リモート飲み会/宮崎五十鈴
久々に出す礼服が合わなくて変わらないままいられなかった/高水りっか
なにもない土曜の14時きみからの通知で鳴るのはスマホと鼓動/短歌猫
君の手はいつも私を通過するどうせ代わりは他にいるよね/なたのたな
夕暮れの淡い夜色茜色グラデーションは寂しさの色/柳田ぽかぱん
言っちまえ意識させなきゃ始まらない手繰り寄せよう二人のロマンス/柳田ぽかぱん
「シダ類」のあだ名、貴女は微笑んでぴったりねって濡れ髪揺らす/ひとひと
ほろ酔いで甘くささやくその言葉本気か噓か遊んだだけか/烏衣
留守番の君待ちているしっぽふり歓喜1番家族の中で/kiki★
輸血するように誰かがくれたのかヒト由来の乳酸菌とは/原田 冬
キャミソールの背だけ白く光ってる午前3時の僕のベッドで/みゆう
黒髪を染めた紫煙を僕のせいにしていいからさ、話さない?ね。/つぐみざき あさひ
ひかり射す髪もなびかせ洋々と音なくすぼむくちびる軽し/まゆだま
夢うつつLive近づき気もそぞろ歌も詠めないDANCEもデキナイ/ぴぃねぃ
ルコウソウ小さな赤いこの花は小さな私の好きだった花/📎あこちゃん📎
久しぶり覚えているよその仕草胸のほくろも昔の名前も/ゆう
やらかしたまとめて買ったハンガーがハンガーラックよりおちょぼ口/つぐみざき あさひ
肌を抱くジェラートピケのはだざわりみたいなことば(きみからほしいな、)/此糸むら咲
太陽は暑く眩しく息苦しい。バーボン呷るネズミの住処/宮崎五十鈴
昔だと忘れたなんて言わせない性癖さらす夜を重ねて/ゆう
呼吸する雌山羊の雲と雲の雲人工雷雨は肉の香りか/楓の木
性癖を晒す営み気をつけてどこかであかす女(ひと)であるかも/ゆう@もっと自由に!
ルービックキューブ斜めに回したらばらばらになる世界の秩序/雪/高水りっか
つまらない感傷ばかり重ねたらほんとのあなたが見えなくなった/何となく短歌
ページを濡らしてしまったよことばが闇夜のあわいを泳いでるよ、ほら/ゼロの紙
衣紋掛け肩から下ろす重荷たちそのまま吊るすジャケットの皺/綿鍋和智子
文字を追う指を這わせて薄光詩歌の苦味とエスプレッソと/小タ
しわしわの手でも曲がり切った背でも生きる限りあなたを呼びたい/綿鍋和智子
7時から19時までは素のボクに戻る肩の荷下ろした顔で/森内詩紋
「新月(にいづき)を撮ろうとしてる君だよね。夜が似合うね。」そう言ってくれ/小長井 涼
■『#短歌の日』参加作品(4月20日)
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寝る前のぼんやりとした灯りつけ 眠る小さな寝顔を照らす/kiki★
私には胃カメラの日と見せるけど手帳のGFガールフレンド?/たんかちゃん
胃カメラはGF大腸ファイバーCF
#短歌 #短歌の日 #tanka twitter.com/R__l__U__M/sta…"/たんかちゃん
夕暮れにバカヤロウって叫ぶ時君は微かに大人になるの/アサコル
私にはあなたがいれば完璧でいられそうだね試してみせるね/はっとりいちか
私には似合わないものスカートにネイルに長髪レースにピンク/藤本くま
私にはかけがえのない君がいる心をつなぐ見えない襷(たすき)/futuro
花結びしじまに灯るチューリップ絹の花弁に秘めた宝石/浅川
私には見えないものを見る犬が川面の桜を海へ見送る/佐倉りょう
ルックチョコバラバラにして組み合わすどの味来ても恨みっこなし/ち_い_く_ぼ
障子越し漏れる光と会話するインソムニアの孤独な夜よ/ち_い_く_ぼ
私には過ぎた人だと思ってた好きを交わしたあの日はもはや/てぃ
私には術は無いよな口ずさむ朝が降るからサジタリウスへ/七紙でニチカ
羨まし何を着せてもよく似合う君が行きなよ私待ってる/七紙でニチカ
私にはもったいないと思うこと身丈以上の生活送る/あとやく
私にはあなたしかいないと思っていたけれど若さゆえの過ち/布団
私には空っぽうつわがありましてこれを好きで満たすのが使命/柳田ぽかぱん
私にはただただ あなたしかいない二度は言わない春の告白/あも
「私には釣り合わない」と言うならばそんな天秤壊してしまえ/ジャンファー
私には守るものなど何もないだからあなたの盾になりたい/落合絵美子
戦いのあとの静けさ散るカード家賃と同額絶望の顔/柳田ぽかぱん
森林の怪しげ光る日差しにて暗闇に似る洞窟となりて/田中ダニエル
私には羽があった天使ではないと気付いたあの日までは/透明
私には底抜けの明るさもないし落ち込む夜もきちんとある/鎖月いのる
雪山のコテージに閉じ込められた 腹に一物抱える人々/松本桃英
私には君の気持ちはわからない口で言おうが文字に書こうが/猫寝入さしる
私には分かちあえない絶景を幾歳月もと土へ還る/アルト
私には高嶺に有ると知る故に柔かに笑む花のかなしさ/ぱさ
私には私自身の生き方があるんだから邪魔しないでね/童夢☆彡
私には帰る場所などありもせずだから自由で日々は旅路で/アルト
私には泣いた記憶がついぞ無い棚対小指?いつも勝ってる/真島尚
私には物足りなかった血しぶきに目を背けたねそんな違いも/さとうきいろ
手を出してしまいたくなる安全ピン名札をつける指のちいさき/梅雨すみれ
あーちゃんはここまででいいランドセルカバーは黄色まぶしいきいろ/梅雨すみれ
結い上げた髪のおくれ毛うなじから一筋垂らし想い伝える/みゆう
私にはわかるあなたを失ったあとも日々は続いてしまうと/カシサキスイ
禿げててもいいよと妻は言うけれどてものところは優しさなのか/深水英一郎
立ったままでは隠れてた五等星踏み出してゆき一等にする/深水英一郎
私には酒と煙草と皺くちゃの自我が在りただ日々を生きてる/しろとも
私にはどうすることもできないと泣き出すこども割れた風船/とびら
火葬場のエンドロールに母の名を見つけられない私は長女/しろとも
私には誰にも言えぬことがある朝はパン派なことや他にも/国見
私には関係ないと思いつつ置き去り傘の主が気になる/t.t
私には欲しいものなどもうなくて君さえそばにいてくれたなら/t.t
私には悲しみばかりついてきて作り笑いじゃ振り払えずに/t.t
ほろ酔いで言葉探して歌を詠む結句で迷走結局未完/ぴぃねぃ
私にはこの生き方しかできないとやっとわかったいい年をして/HOTATE IWAMI
ウチに来て誰と言われた悔しいがシートマスク中言い返せない/みすゞ
私には聴こえぬ聲も世にあろう耳成山の木下闇踏む/宇津帆アルマ
ルビ打つ名音にすれば一般的漢字になれば奇々怪々に/みすゞ
譲れぬ気持ち十字架に鬼神と化す人の生き様/田中ダニエル
寂しさを慰めながら酒を飲む昨日別れた彼女を思い/ゆり
月と星踊る夜中に目合ひす彼の体温ほぐれる心/ゆり
私には六畳一間のワンルームすら広すぎて宇宙の孤独/momoë
昔だと忘れたなんて言わせない性癖さらす夜を重ねて/ゆう
私には居心地のいい日溜まりで影にあの子がいると知らずに/みすゞ
私には弱音を吐かないあなたが寝言を喋る人で良かった/猫背の犬
17時自転車練習たんぽぽの綿毛吹き吹き吾子の襟足/萩原 アオイ
駅前の自販機で買うコーヒーは割高ゆえか背筋が伸びる/下野みかも
私には私というもの何もないだから私はあなたに恋する/南森 詞結
私には歌という君に出会えた心の言葉飛んで溢れて/kiki★
芽吹く青勢い増して咲き誇るそんな昔に辿り着く今/とし
えんぴつの芯が丸くなるほどに溢れる想い書ききれなくて/高遠
私には君の存在大きくて耳を澄まして探し彷徨う/高遠
映画観た 観るはずだったそれなのにエンドロールへ長い瞬き/はちわれ ฅ^•ω•^ฅ
「る」が多い気がする朝の置き手紙 昼か夜、まあ、春には帰る/原田 冬
鉛筆を削るナイフを忍ばせたセーラー服の胸ポケットは/つぐみざき あさひ
駅にいるごみ箱たちは斜め上見つつ占うもえるもえない/原田 冬
いつだってこの日常を抜け出して勇者になれるそう信じてる/つぐみざき あさひ
秒針と眠れぬ呼吸と鵺の鳴く声が重なる午前二時半/すずさき
私には今すぐ欲しい物がある一人っきりの自由な1日/📎あこちゃん📎
僕なんかダメなんだって言ってたね大人になった君は立派だ/みゆう
私には足りなかった君の愛求めてしまうの好きが欲しいの/ひるま
面接の悪い例にそっくりの言動が得意雇ってください/塩川
私には汗が滲んだ跡でさえ愛のしるしに見えてしまって/掛 淡路
永遠は諦めるからもう少しここにいさせて夜明けが近い/高水りっか
怒られて不貞腐れてた横顔は「月に帰る」と言わなくなった/相田 えぬ🐘
書類出す上司次々修正す手元に戻る元に戻った/小タ
Ambitions 目指す彼方へ 歩みだせ思い遥かに 真理を求め/ぴぃねぃ
たどりつく先は誰もが同じ場所割り切って行け己だけの道/何となく短歌
私には聞かせられない真実があって私は守られていた/高水りっか
いつまでが少年だったサンタさん結構早く見破ったけど/小タ
未分化のままでぼくらは終わろうか蛹を撫でるきみの指先/高水りっか
揺らいでる 床のCandle流れてるじっと見ている 心が揺れる/ぴぃねぃ
水蜜桃のコンポートもらった嘘を飲み込むために煮込んでる/ひなとと。
ルルルルと虫が鳴く庭の隅っこで寂しく優しく気高くルルル/アサコル
私には足りないものもあるけれど幸せそうにしちゃダメですか/しばねこ
コンプラにやけに煩いノーヘルでチャリを爆走上司をパシャリ/小タ
ニチアサに駆り出された草野球つばを返して視界良好/みすゞ
あおき日の背伸びはいまも芳しく胸に去来すベルガモットで/まゆだま
明るさとコントラストを調整し浮き出た空を信じてる人/掛 淡路
ああ、私以外のすべてがうつくしい世界とはそうそういうとこです/萩原 アオイ
演技する君に心を掴まれて恋する相手は役なの君なの/📎あこちゃん📎
円になり手を握るのは丸っこいほっぺぷっくり3歳児たち/kiki★
私にはできないあなたの右首のほくろから上を見つめるなんて/えびらい
私には小さな使命があったのに果たせずじまいで壊れたおもちゃ/とひろ🛰
私には見えない明日を話してる紗幕の向こう鳥が羽ばたく/みや⚡水也💙
生きているだけで毎日恥ずかしい震える声で朝の挨拶/塩川
■『#短歌の日』参加作品(4月21日)
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お互いにノートへ書いた言葉をペンで消してるつもりだったんだ/ナルシマアンバイ
春雨が心ぽっつり穴あけてひかり見つかぬ別々の道/kiki★
初恋のハートが割れる夢を見た醒めたら君が隣にいない/futuro
本棚のそこだけ違うグラデーションあなたの好きで好きだった物/はちわれ ฅ^•ω•^ฅ
ああそんな嘘だろ僕のマッキントッシュ強制シャットダウンだなんて/Q
離れるという言葉は聞きたくない君のすべて大好きだからずっと/加藤莉子
永遠に帰らぬ旅に出る祖父の手をとる祖母の曲がった背中/鷹羽まめ
「じゃあまた」と言う君が今日「さよなら」と考え過ぎてしまうほど好き/たんかちゃん
ツイートで繋がっている我々は共有してる此処の終わりも/艶宮
瑠璃色の瞳の少女 伯爵が留守の間にルパン参上/一筆居士
仄暗い廃墟の中に育つ葉の糧と為りしは誰の血肉か/一筆居士
路地裏の硝子踏みしめ全力で駆け抜けて行け時代の中を/一筆居士
形無き姿に慣れず夢で見る幼き君と過ごした砂場/あずり
そんなにも哀しい言葉を使うなこれは旅立ち、出逢いのチャンス/柳楽やぎお
汝病めるときも健やかなるときも誓いますいつか反故になる愛/つぐみざき あさひ
エンドレス矢のように生きる星人のしっぽ離して老けるわたくし/清水水晶
一等星兼任のペテルギウスが、メンバーのリゲルに告げるとしたら/えびらい
サラリーはソルトが語源 額から汗を流して金銭(サラリー)稼ぐ/えびらい
AIは、トイレの汚物の清掃も、お風呂も移乗介助もできない/えびらい
脳内で二度と聞けぬ「おはよう」をあなたの声で再生してみる/鷹羽まめ
駅ナカのスタバで「キャラメルフラペチーノ」なんて言えない、自意識過剰/えびらい
サヨナラの代わりに指を滑らせてもう戻らないふたりの履歴/瀧本土筆
弾の雨浴びて歪なダンスして友をこんな形で失い/gtt0011
避けられぬ出会いがあれば通る道これを経てまた進む経験/あとやく
またねって言って欲しかったあの日が台拭きしてる肩を叩くの/七紙でニチカ
さようなら君のおかげで今がある暗記のための青ボールペン/とびら
絶え間なく流るる川に分かれ道行手を阻むか叢雨の滝/田中ダニエル
永遠の命を持っていないから一緒にいよう風のようにね/あも
ルーマニア紅染まりし心臓に串刺す槍にて飾りとするか/田中ダニエル
そんなもの私の辞書にないからねその顔やめて ごめんねほんと/野々宮まお☁
出会いからやり直したいあなたとは最期は笑顔で見送りたくて/落合絵美子
忘れたいはずだったものが思い出せなくなるから人は何度も出会う/透明
右左半分だよと言うけれどわたくしは全て失うと思う/ぱさ
新しい町でも笑っていてほしい(ほんとはきみのことすきだった)/カシサキスイ
帰り道、この先左?じゃあまたね。てか明日暇?海でもいかね?/国見
新月に目を凝らしては問うてみるありがとうとはどんな意味ですか/高遠
もう二度と会わない人の数ほどにソメイヨシノは花びら散らす/藤本くま
カメレオン俳優ですか?いえ僕はただの野生のカメレオンです/萩原 アオイ
最愛のあなたは既にもうおらず面影求め街を彷徨う/あづみのマルコ
緩慢な永訣まずはホーム入りリモート見舞いそして母逝く/モンシェリモモ
金平糖の踊りが似合う懐かしき友が夜空の星となった日/お由美❆
何事も終わりはあると知りながら縋りたかった温かさかな/ジャンファー
別離とは新たな始まり満開の桜が葉桜になるのと似てる/アサコル
乗りかけたエレベーターを見送って手を振る君を見たのが最後/たちばな
君のためミルクを常備する癖が抜けない僕の朝はブラック/古池十和🌈
想い出となったキミといた日々を弔うように歌にしている/MayChanchara
「でも会えるよ」歪んだ口で彼が言い裂けた沼底カッパが見える/清水水晶
もう君が隣にいないと気付く朝ベッドがいつもより広くって/t.t
さよならとアイスコーヒー飲み干して目を逸らす君夏はもうすぐ/t.t
あさましき蟒蛇(うわばみ)の身を晒しても背隠る鐘を焼かずにおれぬう/宇津帆アルマ
新緑の城時空越え潜入も武将達には対面出来ず/とし
私だけ歳を重ねるモッコウバラが咲いてまだ生きると泣いた/yuni
初めての彼女になる前改札で待ち合わせた君まだ夢に見る/てぃ
バイバイといつものように手をふって今が最後よ 引き止めるなら/KIDD & BEER
白妙のイギリスに散る風花よ今は何処の芝に降るらん/錦水仙
絵葉書を行く先々でくださいと宛名シールをいくつも渡す/みすゞ
日常を生きているはずわたしだけ取り残されてつきりと痛む/みや⚡水也💙
意味を知り薔薇の花束贈る君残酷なほど鮮やかな黄色/みすゞ
あの頃に戻れるのなら戻りたい君の笑顔が僕を見てた日/t.t
返信のタイムラグから感じ取る微かな重み恋の瞬き/洞窟おでん
トロトロに茄子を焼いてもいいなんて泣けてしまった自由な食卓/さとうきいろ
馬神ダン己の憧れなりたくて戦いせしめん少年の如し/田中ダニエル
作中で名前をもらえなかったその他大勢のひとり、だけど/えびらい
きみが弾くピアノに予感を感じたの切なく響くエチュード10番/とひろ🛰
この国がだめなら他で生きていくアコンカグアの雪を見るまで/だいだい
延髄をエンドルフィンが流れ落ち臙脂色した蕾で爆ぜる/一筆居士
サ店にて夢を語れぬリクルート甘くないぞとオレはブラック/一筆居士
蹴飛ばした石の転がる方角へ風も吹けよと髪ひるがえす/とうこ
あの部署はやけに社員が消えていく気づいてしまった私も消える/さとうきいろ
懸想文壊れたfaxみたいにさ書けるよ僕は愛は狂気だ/朔夜
明日から制服を脱ぐその前に下の名前で呼んで先生/五十嵐創
汗をかく缶ビールあけてはつなつのベランダはおひとり用の楽園/とうこ
思い出のない人もいて便利屋をテーマパークに行こうと誘う/だいだい
汗をかくアイスコーヒーじっと待つ君が切り出す別れの儀式/小タ
すこしだけいきているのがいやなひにかわごとかじるりんごのぬるさ/萩原 アオイ
遠雷の響く足音近づいて百鬼翔ける龍神の如し/田中ダニエル
駆け落ちをしたほどなのにあの人は二度目の駆け落ち決行しました/HOTATE IWAMI
ケチャップで塗りつぶしたい1日の最後にチキンライスが沁みる/えびらい
思い出のない人もいて便利屋をテーマパークに行こうと誘う/だいだい
サヨナラが言える季節がやって来てようやく終わる置き去りの日々/yu-jin
ガサガサの皮膚よさよなら繭になる生まれ変わるの綺麗な私に/柳田ぽかぱん
うつくしい三ツ矢サイダーになれたら新人女優とCMに出る/塩川
喫煙所愚痴を吐き出すオアシスを出たところには赤鬼上司/小タ
テーブルについた輪じみの数の分杯を重ねた流行りのハイボール/みすゞ
君が言う「BGMはショパンにしましょう」 こうしてラストの演出決まった/松本桃英
生ぬるき砂噛むような日常に光とならん君がため/ゆう
忘るるなそう言い残し旅立ちし忘れられぬよ老いた今でも/KYO.
煙に巻く巻いて巻かれてくり返すそんな関係あなたと私/ち_い_く_ぼ
退勤を定時に済ませ明るさの残る桜の街路樹を行く/甘森太一
ヤクルトの一千億個の菌たちを午後の謝罪に付き合わせてる/梅鶏
漬け丼っておいしいよねって何だっておいしいけどね君と食べれば/何となく短歌
漬けマグロ挟んで運ぶ指先がすっと伸びててあなたらしいや/何となく短歌
漬け丼は急いで食べるおしゃべりの時間を増やしたいから黙食/何となく短歌
漬けマグロ刻み海苔口に付けたまま手を伸ばしたい人の気知らず/何となく短歌
ソイラテの氷少なめ頼む君濃いも淡いも味わった仲/ち_い_く_ぼ
愛故に人を傷つけてしまうことアンビヴァレンス?と女生徒が問う/夏西マグマ
みな帰り咎める人もいなくなり/緋鳥見ねこ
じゃあまたねいつかは遠く消え去って離した指は所在を失くす/ち_い_く_ぼ
冬前に返信途絶えた君ですが夏日は無事越えられましたか?/綿鍋和智子
午後五時の夕焼けのした手を降ってわらって帰る大人でいたい/綿鍋和智子
新しい服を見せたくなってふと気付く隣に君の居ぬこと/葱
死ぬまで会えないという棘が時折胸を深く深く突き刺す/藤見優一
あまりにも疲れすぎてて改札でSuicaじゃなくて社員カードを/藤瀬こうたろー
私にはまだ見ていない空がある広げよ自由と五感の翼/奥 かすみ
「じゃあね」って栞をそっと抜き取って二度と開かぬ教育必携/森内詩紋
風にのりピンクの花びら舞って去るまた次の春花咲く日まで/📎あこちゃん📎
ドリンクバー私はいつも氷無し濃いめのピーチティーグィッとおかわり/📎あこちゃん📎
計画を立ててる時がワクワクと旅の楽しさ実感してる/📎あこちゃん📎
久方の光の内に春は逝き花も心も風に散るらむ/ぱさ
順接の後の空白諦めるために必要だったさよなら/高水りっか
風のない4月の空を真っ直ぐに君だったはずの白煙が行く/花澤あああ
深い悲しみの中でこそ深く幸せ感じられる人間ぞ/あら野草
結論から話す最期の時だってちゃんと言うからちゃんと聞いてて/高水りっか
氷塊の崩れたる音を内に聞きゐるひと知れず人とはぐれて/𝘾𝘼𝙇𝙊𝙏𝙔𝙋𝙀
もう二度と会えない痛みを知った後巡り合わせに両手を合わす/薫子
濃く淹れた紅茶に氷を放り込むこれはプラマイゼロに出来ても/高水りっか
書を縛る紐の弛(たる)みよ ブックオフが買い取らざりし『脳内革命』/かんじょう
日常が崩れて崖となっていく手を離さずにいれば良かった/高遠
童貞の国でウェルカムドリンクにチェリーコークをだしたら死刑/かんじょう
ぬばたまの大泥棒の隠れ家のドアを開けたら高速道路/かんじょう
■『#短歌の日』参加作品(4月22日)
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舞浜の暑さに耐えろ マイアミで飲みしビールを思い出しつつ/かんじょう
君が行く歩みの隣に私は居ないいつしかあなたの他人になった/蟻
春一番写真を撮ること、進むことまぶたの裏に君を見ること/どうする𝕂𝕒𝕤𝕚𝕔𝕠
曲名も知らないままで刻まれた君の鼻歌青に煌めく/浅川
「昨日観た?」火曜20時バラエティもちろん。君が観ると言うから/浅川
鼻歌や欠伸の後のはにかみを誰も知らない君をください/浅川
夜逃げした田沢のうちのキッチンのザリガニ臭が忘れられない/かんじょう
リュック開け点検をして入れ替えて無事な一年積み重ねたい/ち_い_く_ぼ
「ドームツアー当たった」ツイのリプライに「おめでとう」書くときの感情/えびらい
両手を広げて捨てたらもういつか辿り着く空の無人島へ/ナルシマアンバイ
言ノ葉という葉っぱがあるんだと信じてる君が葉になっていま風にまぎれて/ゼロの紙
あの人の肩にとまった花びらを眺めるうちにドアが閉まった/midori
いつか来る終わりの時も最後まで利他の心でありますように/閑漢
指先で伝えて逃げた夏が来る心の釜の蓋が閉まらぬ/shiori
こういうのちゃんと準備してるくせにサプライズが下手なとこも好き/国見
また会おう次に会ったの墓の前こっちは元気だそっちはどうだ/shiori
大災害まだ遭ってない備えてない危機感もない生き残れない/柳田ぽかぱん
備えなきゃ準備しなきゃと思うけど後回しにし出たとこ勝負/小タ
非常用持ち出し袋こそあれど平穏無事な未来を願う/落合絵美子
心配をすればするほど詰め込まれ持ち出し不可に荷物が育つ/たんかちゃん
災害時常備しておく各家庭非常袋を目立つ所に/あとやく
何を入れ何を入れぬと選り分けて隙間にあなたとの想い出を/何となく短歌
ニンゲンが獲得してきた生きるため必要な知恵をまとめて入れる/何となく短歌
パチンコが唯一の趣味で丸文字でアタシが一番愛してたヒト/MayChanchara
もう一度一から作る防災の袋に増える薬と眼鏡/藤本くま
あれもいるこれもいるよと荷物増え心の怯え重さのままに/高遠
そのヒトは昔アタシが愛してたオトコよろしくお願いします/MayChanchara
ゆっくりと近づいている花便りすぐそこに来て牛歩戦術/ぴぃねぃ
本当に愛したヒトは今頃は子も孫もいるオンナのトコロ/MayChanchara
絶望に備えて愛を確かめる天変地異に怯まぬ絆/futuro
吾は何も教えてないのにお座りをする犬を見て決めたあの夜/MayChanchara
だとしても僕らに残る走光性 自販機の灯りだけで話した/高水りっか
こっちのはあんたの分だこの先は危険ばかりさ覚悟してきな/とひろ🛰
猛禽の名を持つ探査機役目終え焔の涙夜空に流す/宇津帆アルマ
さよならが増えてゆくからせめて今は離れていかない人といたい/🎧Lily。
背に負える備えの荷とはこれだけか大地は大きく人は小さい/宇津帆アルマ
朝早く異常な揺れで飛び起きたラジオ点けると神戸が酷い/とし
物憂げな言葉は空へ飛んで行け心はいつも少年のまま/煌咲
あの神戸まるで空襲受けたようビルが傾き廃墟の砦/とし
ルンバたち総決起せよはらわたに詰めし芥を四方にまいて/かんじょう
砂ぼこり瓦礫の街にたどり着き支援したこと確かにあった/とし
備えども少しも憂いが消えぬのは己が心の弱さなるかな/ジャンファー
ちょっとだけ運の悪い日ツイてる日 平均すればきみがいた日々/深水英一郎
台風に降られ震える濡れねずみ干しても渇く雫じゃなくて/歩
わたしには知らない味がまだあってサイダー、ミント、きみの最奥/歩
体温を溶かせる夜は死にました(一番星はまだ光ってる)/歩
ギブアンドテイクだなんて言わないでgiveandgive愛の涯まで/五十嵐創 / Soh Igarashi
喧嘩するモヒカンにするしたいことそんなとこかな男だったら/原田 冬
きっともうコーヒーの香で目覚めたり吹き替えホラー観ることはない/浅川
ルーマニアモンテビデオを聴いていたラジカセを今日廃棄しに行く/かんじょう
君がいない非常事態に違いない僕の心も迷子になってる/「ときめき」デリバリー(仮)
玄関に自分の靴のみ他はなくさらに寂しさ募らせてゆく/みすゞ
この中に含まれてない武器と言う非常事態を守る言い訳/閑漢
推し活もライブに行くのもあなたとの恋も生きてるからできること/えびたからいち
いとしさもにがさも全部置いていこう髪をなびかせこの道を行く/月ノ華
えげつなく恨ませてくれそれなのになんで最後にとてもいい人/閑漢
賢僧の栄西開く建仁寺境内凉しき喧騒の外/一筆居士
若き日の三ツ矢サイダーイチローは冷やして飲むか黄帝液も/一筆居士
憧れのアナグラムでも私ではイカした名にはなれなかったな/夏西マグマ
乾パンのビスコの甘さが少しだけ避難者の方の心和らげ/HOTATE IWAMI
ギムレット傾ける夜に浮かぶのは今はもうない貴女の笑顔/月ノ華
ヒトならばどうにもできない日のためにカンパンの味に慣れておくの/綿鍋和智子
決闘し敗北せし今頃に士気が下がりて自信喪失/田中ダニエル
ロンドンで生まれ育った青年が枯山水の侘び寂び語る/かんじょう
仕事するふりを覚えたAIにまただまされてこれが未来か/かんじょう
半透明な繭で心を覆い貴方がいない事実を隠す/フリフリモモ
陽のもとに咲かぬ蕾の持つ色は眠れぬ君に捧ぐ薄紅/つぐみざき あさひ
現実と非現実とが混ざり合いざわめく脳内さざめく幻聴/高遠
満開の桜の下で花びらが あなたのようにひゅんと逃げ/はちわれ ฅ^•ω•^ฅ
生活に必要な物増えるたび奥に追いやる持ち出せず袋/みすゞ
花びらの散り際のごと僕たちの離別が春を彩っている/RIXO
風そよぐ髪に花さす君の手がいつにもましてなまめき揺れる/みすゞ
言霊に思いを馳せて月に言うひたすら丸いお餅の様だ/田中ダニエル
知らんけど気にしてるのにしらんぷり好きなら伝えたら?知らんけど/アルト
風が吹くあの日の空は蒼すぎて花のように笑う君が其処に/高遠
食料と医療具寄付をした人もミサイルがまた無慈悲に屠り/gtt0011
野の花がてんで勝手に歌いだす私の中の蕾も揺れる/何となく短歌
歳を重ねる事は素敵といい時を重ねて君の影を追う/アルト
日曜日ガラスの朝を溶かしゆき木香薔薇のひらいた六時/綿鍋和智子
ゲゲゲのゲ家族を僕が守らなきゃ妖怪だらけ墓場の世界/小タ
笑えなくなったときには痛みから逃げ出す準備を整えて朝/つぐみざき あさひ
夜明け前蒼すぎて息を吸う僕はラピスラズリの砂時計になる/何となく短歌
もし明日世界が滅んだとしても君を見つける覚悟を入れる/つぐみざき あさひ
現在地マーキングしてじっと見る昔の今が延々続く/ち_い_く_ぼ
アサルトライフル手榴弾ナイフ拳銃サバイバルキット全装備さあ行こう君と私の二人だけゾンビ溢るる素敵な終末へ/水月斎
もう二度とギムレットを呑むことはあるまいよロンググッドバイ霧霞む夜の街/水月斎
帰らない花冠の閉じ方を思い出せずにループする春/高水りっか
落丁し風がさらってくれないかケンカの理由別れの言葉/くらたか湖春
夕焼けを見ながら話聞いてくれ君の話もたまに聞くから/ぶぎょう
辞めるときだけ優しかった先輩の花柄ワンピに醤油を落とす/如月十
ぎこちなく摘まむ鯖ずし左手であなたの気持ちも味わえるかな/五十嵐創
しゃがみこみ花との会話を楽しんだ小さな瞳に映る紫/Kenta Nagashima
損してばかりと嘆くといつかかえってくるからと共に泣く君/アルト
あたらしくあいしあうより逃げたくなって夜の色キリトリ線に沿ってちぎってる/ゼロの紙
神様がもし居るのなら天災のエネルギーは空に逃がしてよ/蟻
誰もいないどこにも属さぬ誰そ彼に「孤独」という我「自由」という君/Nowsiika
花園のやうな寒冷蕁麻疹咲き終えやつとまどろむ背中/高田月光
胸の内ちゃんと素直に言えたからこのスゴロクは上がりにしよう/何となく短歌
弟が100点だよと花丸の漢字のテスト笑顔で見せる/ゆっくんがあらわれた
現実をおいこしてゆくAIの短歌はどんな哀しみを詠む/てぃ
現世では逢はずに終わるこの恋の乗り換え切符いづくにか在る/てぃ
月光のない夜だからあなたにも見えててほしいこの星空が/てぃ
激レアを目指しガチャガチャ回しても出るのはあぁーとため息ばかり/📎あこちゃん📎
非常用リュックに一番大切なあなたを入れて置いておきたい/📎あこちゃん📎
恋心匂やかに咲く花びらがひらひらと舞うように儚く/おから村
(作品ここまで)
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