【短歌の日通信】投稿作品をお届けします(4月8日分)

4月8日分の投稿作品をお届けいたします。
短歌の日 2023.04.17
誰でも

短歌の日に参加いただき、ありがとうございます。このメルマガでは #短歌の日 というハッシュタグをつけて投稿してくださったみなさんの短歌作品をご紹介します。

投稿いただいた作品は、音声での読み上げもさせていただいております。

【短歌朗読】作品紹介 4月8日分
https://note.com/tankanohi/n/n916b351bc333

■『#短歌の日』参加作品(4月8日)

アーティスト名と曲名が添えられている作品は「架空の短歌」という企画ですきなポップミュージックを短歌にしていただいたものです。

---

苦しみはその人にしかわからないだから優しさ分けられたらな/ち_い_く_ぼ

壊れながら追いかけていく恋だった君の頬いつまでも冷たいままで/アサコル
スピッツ『冷たい頬』

あと何度、と胸の内で繰り返し君と見上げる打上花火/鳴海
DAOKO&米津玄師『打上花火』

苦しみこそ我が恋の末路成就無くただ想うだけ想うだけ想うだけ/アサコル

くるくると眼球動くそんな時嘘ついてると父に見抜かれ/ち_い_く_ぼ

次こそは念じて祈りダイス振るいつもの数字いつもの結果/小タ

真っ黒な海に光を灯すのはたったひとつの自分の言葉/深水英一郎

ちょろいなとほくそ笑んでたあの頃のすべての嘘は見逃されてた/深水英一郎

やさしさは減るものだと気づいた時 もうやさしさは底をついてた/深水英一郎

平凡に生きることこそ難しい平凡こそがみんなの理想/深水英一郎

あなたへと短歌を添えた珈琲を冷めないうちに返歌ください/深水英一郎

ほの暗い星を拡大してみたら画面で一番明るくなった/深水英一郎

春の風冷たい雨と花びらを掃除がてらに吹き飛ばしてく/深水英一郎

「おとなになったらわかるよ」といわれたアスパラ食べて無言になる夜/深水英一郎

旧石器時代の人も舌打ちに切れて喧嘩をしていたんだろ/深水英一郎

カーナビの中にまだない道をゆく あわてつづける古いAI/深水英一郎

薬指外した跡に触れもせず二人の距離を確かめている/歳三

次こそはを積み重ねる星のひかりは時間をかけて届く ほら今/とうこ

背後から君が選んだ赤本の大学を見て諦めた恋/一筆居士

次こそはデカい飴ちゃんひいたるでハマる駄菓子屋おばちゃんのワザ/一筆居士

引力に負けて花びらひらり舞うその引力でふらふらしゃがむ/とびら

約束を守れた君を呼んでいる愛のもとへと運んでくれる/はゆさく
松田聖子『天使のウィンク』

見えますかピンチアウトの指先が優しくなぞるふたりの笑顔/カシサキスイ

夜と昼、昼と夜とが繋がって「大丈夫ですか、私の心」/丸山哲史

次こそはうまくやるさ、とうそぶいて塗り替えられてく此の世の色は/一福千遥

電柱が窓から日本見えていて静かに空を切り裂く電線/丸山哲史

色褪せた椿の花がびっしりといつか終わりは来るものだけど/丸山哲史

「つぎこそはなかない」という約束を信じるきみの背が伸びたから/カシサキスイ

もう夏が来るのだろうかお隣の軒に葦簀が風に揺れてる/丸山哲史

時間旅行したのはだあれラファエロとドガとわたしの秘密の夜に/さくさく
大貫妙子『メトロポリタン美術館』

次こそは聞く人も無き此の声を添へて遣りたし花の夜の文/ぱさ

生身って最早必要無い物ね意識だけでも私幸せ/短歌点

真っ黒な夜空に見えていたけれどそばの明かりに照らされていた/とびら

底見えぬ広くて深い海だから自分の灯り 前に向けよう/とびら

次こそは当たっていろとチケットの当落発表耳すませ聞く/あこちゃん

健康と嗜好のはざまでプシュッとねサロンパス貼る手間が省けた/宮城直

不可能を超えて掴み取るさClimax 不思議な列車に憧れて/松本桃英
仮面ライダー電王の主題歌『Climax Jump』

あなたへと短歌を添えた珈琲をミルクに包んでそっと差し出す/宮城直

法律で縛られし者みずからを縛って取れる釣り合いもある、か/宮城直

山川にあらでうき世の柵は流るゝ日々に我のみをみず/ぱさ

「さよなら」ですべてがわかるくらいならはじめて会った日のままでいい/ダブルート
YOASOBI『夜に駆ける』

次こそは最後と決めて待ち合わせ駆け足になる早く逢いたい/新新新

感触と声じゃ足りない恐くなる会えない時間消えるため息/ダブルート
SURFACE『君の声で君のすべてで』・郷ひろみ『よろしく哀愁』

強くなる理由にしよう悲しみをあきらめましたあなたのことは/ダブルート
紅蓮華『LiSA』・研ナオコ『かもめはかもめ』

次こそは絶対言うと決めててもけんかになると諦め黙る/とびら

良き友よその繋がりは血より濃く共に荒野を笑顔で走る/ダブルート

君を捨て足取り重い飛行場何も選べぬ意気地ない僕/ち_い_く_ぼ

突然の雨に打たれて走り出す思い出になる前にHold you(again)/ダブルート
FIELD OF VIEW『突然』・MANISH『眠らない街に流されて』

闇雲に生きてるだけじゃ見えない答え首尾よく行けど倒れりゃ終い/ダブルート
レベッカ『OLIVE』・橘いずみ『永遠のパズル』

幼き日コイン重ねて約束を夢叶えようもう一度二人/あらぴぃ
GAO『サヨナラ』

そうやって食って和んで空とか見て俺らの代までやってきたんだな/夏西マグマ

次こそはカロリー控えめロカボにと変えるは量だよ次こそは/うたは介

頭痛が歌うパッケージにはオピウムを曖昧なまま飲み干せとあり/ef
ハチ『マトリョシカ』・ハチ『パンダヒーロー』

今どこで何をしている愛してる砂舞う駅で見送った君/ダブルート
薬師丸ひろ子『もっと・あなたを・知りたくて』・TM Network『Resistance』

暗がりは後ろ合はせの明さがあればこそなれ春の望月/耳と涙

暗き闇海月斬り裂く空中戦組んずほぐれつ苦戦は続く/何となく短歌

次こそは声をかけると決めたのに見間違いだと言い聞かせてる/奥 かすみ

雑踏に君の背中を見つけてから無音の駅がザワザワしてる/奥 かすみ

「かべん」じゃなく「はなびら」と読むと知ったのはLUNA SEAがそう歌ってたから/すずさき
LUNA SEA『ROSIER』

寄り添って歌う姿が地震にて弄されたわれの鬱を払った/すずさき

グッジョブって古くさいけれどもなんかウレシス挨拶がわりに/はゆさく

次こそは冬のうちに苗を植え春を祝える人に生まれたい/綿鍋和智子

お昼寝のきみが光に溶けてゆき神様からの手紙をひらく/カシサキスイ

具体的な解決策は見つからず桜散らす風止める方法/アサコル

泣かないで電車が行ってしまってもわたしはずっと待っているから/カシサキスイ

300円以上のおやつを持ってきた人がいるので遠足中止/萩原 アオイ

軍艦のかたちのようなツナサンド唾液の海に包まれていく/ち_い_く_ぼ

先生の推しが結婚してつらいので今日の授業は自習にします/松本桃英

次こそは空飛ぶ車見つけると光探して写メしまくって/はゆさく

群青の夜明けが追いつくその前に裸足をそっと布団に隠す/とうこ

◯◯◯◯(注:4文字)とあのクソメガネ結婚だしかも妊娠させやがってよ/ち_い_く_ぼ

教室はカオスの銀河君たちは可能性の渦明日を駆けよ/アサコル

ぐりとぐら、はらぺこあおむし、こんとあき、紡いで繋ぐ子とのシナプス/小タ

燃え盛る大地翔ける虎の絵に恐れを抱く闘う心/田中ダニエル

こんなにも優しいきみがこわいのは失うことを知っているから/カシサキスイ

飯食った?歯は磨いたか風呂入ったか早く帰って遊んで寝ろよ/宮城直

日を浴びて火炎の如く燃ゆる魂勇敢に振るう大地に対して/田中ダニエル

生きていくそれが苦しい時代なら君とスリルを愛に変えたい/Pingu novel
TM NETWORK『Get Wild』

担任も人だったのか恋なんてしそうにないと思っていたけど/何となく短歌

昨日から今日へ続けていくためのミルク一杯分の贖罪/他人が見た夢の話

春の音ヒュウヒュウとゴウゴウで代わりばんこにすれ違い一礼/はゆさく

続けてはいけないだろう隣から毎日壁ドンされる朝食/深水英一郎

春うららブイヤベースをブイヤベと隣の人が略して言った/他人が見た夢の話

春の夜にツイートでいちごつみあってほくそ笑んでる夢をみている/深水英一郎

生徒たち大自然へと飛び出そう詳細はHPを見て/小タ

雨がまた夜を上手に刺激する途切れ途切れのTOKYO FM/他人が見た夢の話

もういやだ刺激が欲しいと飛び出してひとがまばらなYOKOHAMA ARENA/深水英一郎

先生は出張ですのでじゃんけんでプリンの行方を決めてください/つぐみざき あさひ

「ぐりとぐら」幼き頃はすぐそばにお利口さんでも叱られゐても/ベシベジラ

満天の星空仰ぎ格納庫で祈るああ、『祝福を君に』/青玉

馬は視野350度あるらしくそのもう10度めっちゃ気になる/他人が見た夢の話

ぐりとぐらふっくらでかいカステラが小さい頃の小さな野望/小タ

10度だとはだざむいよと弱音吐くケンタウロスは全身はだか/深水英一郎

おじさんが「寧ろ、ガムシロ」なんて言うここ数日はややはだざむい/他人が見た夢の話

はじめてと言うおじさんがシャイニングのようにクラブ振り回してる/深水英一郎

まじないのように右手にその人はシーブリーズをどばどば塗った/他人が見た夢の話

壁の穴ひとすじの光差し込んでのぞけば知らん人がみていた/深水英一郎

しあわせな日もちがう日も心臓はおなじに打って芸のないこと/原田 冬

月光が部屋の奥まで射し込んで青白く濡れた頬を光らす/何となく短歌

次こそは人間よりも良いものと願ってしまう春の嵐に/河岸景都

ググってもChatGPTに頼っても君取り戻す最適解ない/あこちゃん

進級を果たした君らの未来へは多くの知識を持ち進み行け/あこちゃん

春霞眼鏡拭いし生顔にほほ染める君われは気づけず/碁子麺

私の代わりに雨に打たれたあなたはもう濡れなくていいんだよ/かまぼこぺん

「トイレには花子さんはもういないです個室に話し掛けるの禁止」/屑乃ハコ

(作品ここまで)

==============================

最後までお読みいただきありがとうございました

【短歌の日通信】

『短歌の日』公式 https://kotobadia.com/tankanohi

『短歌の日』Twitter https://twitter.com/tankanohi

ひきつづき『短歌の日』に参加いただける方を募集中です。短歌のお祭り『短歌の日』は5月7日まで続きます。

短歌の日に参加いただいた作品のご紹介、歓迎です。新しい企画提案もお待ちしております。

短歌の日運営へのご連絡はTwitter DMもしくは tankanohi@gmail.com までお願いします。

無料で「短歌の日通信」をメールでお届けします。コンテンツを見逃さず、読者限定記事も受け取れます。

すでに登録済みの方は こちら

誰でも
「短歌の日ネプリを読むスペース」(ホスト:toron*さん)でとりあげ...
誰でも
イヤな短歌・イヤな付け句(5月7日)
誰でも
イヤな短歌・イヤな付け句(5月6日)
誰でも
イヤな短歌(5月5日)
誰でも
イヤな短歌・イヤな付け句(5月4日)
誰でも
【短歌の日通信】投稿作品をお届けします(5月4日分)- 総投稿作品数3...
誰でも
【短歌の日通信】投稿作品をお届けします(5月3日分)
誰でも
イヤな短歌・イヤな付け句(5月3日)