【短歌の日通信】投稿作品をお届けします(4月9日分)

#短歌の日 、4月9日の投稿作品をお届けします。
短歌の日 2023.04.18
誰でも

おはようございます、短歌の日です。

たくさんの投稿作品、ありがとうございます。このメルマガでは #短歌の日 というハッシュタグをつけて投稿してくださったみなさんの短歌作品をご紹介しています。短歌の日はたくさんの参加者のみなさんのご協力によって成り立っている企画です。短歌の日公式Twitterアカウント https://twitter.com/tankanohi からさまざまな短歌企画の情報を発信しておりますのでメルマガと合わせてぜひフォローお願いいたします。

■大森静佳『ヘクタール』読書会開催(ヨミアウ)

2023年4月29日 (土) 13時〜15時、ヨミアウDiscordにて大森静佳さんの『ヘクタール』読書会をヨミアウさんが開催。視聴者も巻き込みながら『ヘクタール』の世界をより深く味わう読書会としたい、とのことです。興味ある方はご参加を。

■『#短歌の日』参加作品(4月9日)

投稿いただいた作品は、音声での読み上げもさせていただいております。
【短歌朗読】作品紹介 4月9日分 https://note.com/tankanohi/n/nb97aa79fcc38

アーティスト名と曲名が添えられている作品は「架空の短歌」という企画ですきなポップミュージックを短歌にしていただいたものです。

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きんきらと光に似た名授かりしごぼうの立てる音のやわらか/岩瀬 百

先生が幸せならばそれでいい僕が大人になれていたなら/ち_い_く_ぼ

もう一回狭いカラオケボックスでお姉さんぶったキスを重ねる/花澤あああ
大塚愛『さくらんぼ』

お互いに角を丸めて歯車を合わせて廻すぶつかり合い/夜蛙キョウ

ごめんねと涙ひとつぶ目を逸らす野生では負け夫婦では勝ち/清水水晶

暗黙の要求が彼や彼女を傷付けるすれ違う朝には/ナルシマアンバイ

どうしてもいくつになっても謝れず近くにいて埋まらぬ隙間/でぃあ

ggrks愚問ばかりでぐだぐだの軍事学者のグループトーク/一筆居士

ここに立つ大人はみんなバカ。以上、黒板からのお知らせでした。/一筆居士

射手座にて放つ光は敵陣の凱風無くす遊撃の一手/田中ダニエル

クラクション一触即発鳴らし合いこの国にだって戦争はある/お由美

レゴの城ぶっ壊された兄怒り弟蹴ってゴングが鳴った/ゆっくんがあらわれた

君たちへ先生しばらくお休みだ向いてなかった教員なんて/あらぴぃ

殴り方知らない指で網の中かかってこいや薄暗い部屋/まるよ

コーヒーに今日は砂糖をつけない日宣戦布告だけじゃないんだ/みや

みなの生の所詮は数字6・3・3・4のあとそのあとのそのその/小長井涼

方円の水中にて遊びつく岩に隠れ忍び住む/田中ダニエル

生簀にて伸び代あるや我が教え弛まなく注ぐ深まる慈愛/田中ダニエル

先に手を出したら負けよじゃんけんぽん我慢出来ないサムライソウル/まるよ

左様なら一足先に先生も飛び立ちました今朝早く/万願寺

ぐろぐろのでれでれでんでつんてれてんどんどんひゃららとてとてたった/耳と涙

横顔は田舎の道があるだけの窓の向こうで私を責める/さくさく

生簀にて伸び代あるや教え子の期待高まる師弟心か/田中ダニエル

今なんて プツンと切れた 赤い糸 代わりばんこに お尻ぺんぺん/はゆさく

超ねむい春の陽気かお薬の副作用かはしらないけれど/柳田ぽかぱん

どしゃ降りの雨がわたしを押し流す「ごめんね」はもう聞こえなくなる/カシサキスイ

あの日から目も合わさずに暮らしてる 淹れる珈琲 2杯のままで/如月ふたご

隣から規則正しい息づかいあと3センチ 埋まらない溝/とびら

太陽が遠慮しないで照らし出す 乱れた髪と涙の名残/とびら

一人称のわたしが「先生」 それほどの自尊のせいでわたしはつらい/小長井 涼

一方的に打ち負かすカタルシスなぜか心に残余の鉛/小タ

かすがいになるつもりなんて微塵もないアンタら二人の問題だろーが/透明

お腹から産んだ息子に教わりし売られたとても返さずとも良い/藤本くま

次こそは上手く囀るうぐいすのやった!やったよ!みたいなホーホケキョ/藤本くま

糊塗してるいつも通りを窓からの光は透かす消えない涙/深水英一郎

何もかも検索できる春の日に焦燥感の行き場を問うて/藤本くま

ごめんねが言えないままの夜君の何もかもがこんなに遠い/とうこ

雨と花メガネびっしり貼り付けて涙を隠し校門を出る/深水英一郎

容赦なく言葉の刃でえぐりとり返す刀で私も死んだ/あまおと

散々な音像ばかりひしめいた終末の夜を買い込んでいく/ef

普段より速足で歩け髪揺らし昨夜の名残振り切るために/何となく短歌

ダンナさん乃木坂の番組に夢中だし外は土砂降り/藤本くま

花緑青に白線引いてわれ願うきみ忘れるな春を/ばあちゃん

今に俺ビッグになるさってロックだよグッドラックと書いてあったよ/ぽむ

消せるのはチョークの字だぞ手を挙げろ「黒板消し」と言い出したやつ/原田 冬

あんなやつもう知らないと腹が立ち最後はあいつとなるのが親友/あら野草

書きたての「刺身定食やめました」コニー・フランシス響く和食屋/原田 冬

二組から新型コロナ罹患者が九人出たため本日休み/ゆっくんがあらわれた

本日は登校日ではありませんまたの登校お待ちしてます/短歌点

じつはおれおねしょしたけどおこられるのがいやだからそのまんま来た/ゆっくんがあらわれた

姉のMiiに引っ張られてるクマなパパ小さかったはずのDS/レーディ

また少し 天に近付いたようだけど何食わぬ顔で アイスを食ふ/夏西マグマ

思いやり良かれと思い指摘して自己満足で余計なお世話/アルト

背の高いあなたのせいで白板が見えず寝ぐせをただ睨むばかり/夏西マグマ

白い皿みたいに生きる感情を出すほどの価値わたしには無い/たんかちゃん

会話するとても短い導火線、着火するかはその日の機嫌/アルト

本日は予定を変えて実力テストするので皆んなよろしくね/ゆう

この短歌見つけた者は後ろから「わっ!」って叫ぶ女子を愛せよ/藤瀬こうたろー

ピューリッツァーですかピュリッツァーですかピューリツアーですか何賞ですか/原田 冬

約10行書いたLINEをふっと消しスタンプだけを送る 諦念/きいろ

先生の体を元の先生に返して私は成仏します/ベニッコ

争う華いつしか届く想いと共に納得しない重なる気持ち/田中ダニエル

タイムスリップしているいつだって私いつの間にか私になってる/音羽

愛してる大好きなんだよ本当にだからぜったい許してあげない/とひろ

グロタンディーク素数が存在してるので五七五七七も素数です/ef

「ごめんねは?」頭に添えられたその手はあたたかくなく十字架となる/有無 春破

靴箱で次の短歌を見つけたら修了試験が開始されます/ef

くじ運が悪い・微妙に雨女 どうぞよろしくお願いします/老川由良

ママなんて嫌いと泣く子の桃の頬ママは好きだよ仲直りしよ/早朝

桜散るこの季節に先生の命の花も散るらしいのです/🐈‍⬛🐈🐕🐩

悪いのはわたしなのだと気付いても謝れなくて言い出せなくて/ぱさ

桜咲き塗り替えられる勢力図派閥争いってこんな感じか/あらぴぃ

薄墨の桜色した服を着る春の野に出る資格としての/何となく短歌

薄墨の刷毛で描いた雲流れ色を失う空をただ見る/何となく短歌

薄墨の雨がそぼ降る公園で濡れゆく髪は白髪が増えた/何となく短歌

薄墨の紗を掛けられた春の夜は立ち尽くす人も息がしやすい/何となく短歌

韻律に心当たりのある者は放課後倉庫裏に来なさい/ef

後ろからハグして欲しいだけなのに背を向けたまま 待ち疲れたよ/奥 かすみ

スイングをひとつふたつと繰り返し君の重力圏から離れる/ef

お日様のように明るいお母さんおかげでわたし傘要らずです/ゆりのはなこ

すり減ってゆくこころをかき集めては休日のベランダに並べてる/とうこ

すきだよと言ってわたしの心ごと竜巻みたいにさらっていった/カシサキスイ

ほんとうは好きだったんだ温かいままで出されたポテトサラダも/カシサキスイ

素晴らしいボドゲ無駄なくシンプルでまた遊びたい人も同じね/小タ

家事苦手超絶音痴それでもねキャリアウーマン自慢の母親/ち_い_く_ぼ

衣食住外部委託に出していたねばならないということはない/ち_い_く_ぼ

還暦を前に国試を受ける母参考書手に手伝う娘/ち_い_く_ぼ

ストローをくるくる回し引き延ばすあなたに大事な一言言えず/ち_い_く_ぼ

睦まじきあの二人にもその時があるからこその絆の強さ/かすがりゅう

母を詠むそれはわたしの人生がわたしのものにいつかなるとき/清水水晶

少しちょうだいを信じた君の目に反射しているケーキ半分/榑井みな

母自作の小説らしき断片のハードディスクは見ないで捨てた/ef

思春忌 ピンクの髪が似合う切実 one pill makes you larger, one pill makes you small/音羽

白檀の香りのように高潔で尊き君を五感が欲す/何となく短歌

ささやかなことはふたりに震度8よりも大きく亀裂を入れる/さくらまりか

もう嫌いじゃあ別れるか?思ってもみない事でも強がって言う/🐈‍⬛🐈🐕🐩

花の写真ばかり寄越す母の母の笑顔花より花で綺麗/ZENMI

羽集め君の寝息を染み込ます眠れぬ夜の枕のために/奥 かすみ

親友に育児の中継ぎ託す母大事なところ自分で締めた/ち_い_く_ぼ

ウザイ母ビデオ通話で話す度笑顔の皺で老いを痛感/小タ

教科書を貸し借りしてる娘遠くなるマジめんどいって手ぶらが良きよ/あらぴぃ

労働の場での派閥の闘争がクラス替えの喩(まだ小五だよ)/小長井 涼

転勤だ学年主任の陰謀だ 私を好きならひきとめてくれ/あらぴぃ

もう5日君と口をきいていない セコンド! タオルを投げておくれよ/花澤あああ

耳の穴針金刺して壊したい抱かれて惚れる脳の回路を/萩原 アオイ

仲直りとセットのつもりだったのにこれでおしまい?ふたりはおしまい?/高水りっか

諍いが無かった日々のほとんどは君の心の広さのおかげ/しばねこ

校門をふりかえらずに桜雨いつか桃色の虹をくぐれば/碁子麺

一緒に住んでるのにあることのために話したくない なんでこうなった/加藤莉子

少しだけその誘惑に負け続け見たくない数スケール示す/あこちゃん

磨りガラスごしの解像度のままでいいよ 四月の空は青いね/高水りっか

くじによってお金を循環させてるし雨を吾らに与える由良さん/小長井 涼

(作品ここまで)

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最後までお読みいただきありがとうございました

【短歌の日通信】

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